<国際チャンピオンズ杯:インテルミラノ2-0ローマ>◇1次リーグA組◇2日◇米ペンシルベニア州フィラデルフィア

 インテルミラノの日本代表DF長友佑都(27)が、キャプテンマークを巻いて初ゴールを決めた。ローマ戦に右MFとしてフル出場。後半24分にゴール前のこぼれ球を豪快に右足で蹴り込んで、勝利に貢献した。日本代表でも主将就任に意欲をみせる熱い男が、今季もインテルをけん引する。

 GKが絶対に触れられない場所へ突き刺した。1点リードの後半24分。左クロスが相手DFに触れ、ゴール右にいた長友の前へこぼれてきた。狙い澄まして右足を振り抜くと、ボールはゴール右上、GKの手が届かない位置へ吸い込まれた。得点直後にはグアリンとおなじみの「相撲パフォーマンス」を披露し、スタジアムを沸かせた。

 そのまま試合は2-0で終了。長友はインテルミラノ公式テレビのインタビューに「ゴールを入れられてうれしい。今日はチームの戦い方も良かった」と笑顔を見せた。本来の主将ラノッキアがベンチスタートだったため、長友はこの日、キャプテンマークをつけてプレー。豪快な一撃は“主将1号”だった。

 ローマから新加入したDFドドが好調。この日も、昨季長友が務めた左MFの位置でプレーした。そのため今季リーグ戦ではドドが左、長友が右MFでプレーする場面が増えると予想される。長友は「右MFでは、(右センターハーフの)ジョナタンととても息が合う。でも僕はまだ向上していかなければならない。今のところ70%というところだ」と、31日のトリノとの開幕戦へ照準を合わせた。

 3日付ガゼッタ・デロ・スポルト紙は長友のゴールについて「完璧なプレー。この試合での主将は、すでにリーグ戦のための状態が出来上がっている。監督の意図する動きを、すでに覚え込んでいる」と絶賛。DFビディッチに最高点の7点をつけ、長友にはビディッチに次ぐ6・5点を与えた。

 マッツァーリ監督は「この勝利はチームに自信をつけてくれる。(国際チャンピオンズ杯の)3試合ともそれぞれハイレベルでの戦いだった。結果には満足している」と話した。昨季リーグ2位と躍進したローマを完璧に封じての勝利。調整は順調そのものだ。