<欧州スーパー杯:Rマドリード2-0セビリア>◇12日◇カーディフ

 大型補強に成功したスター軍団が今季の公式戦初戦で強さを見せつけた。昨季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)王者Rマドリード(スペイン)が、欧州リーグ王者セビリア(スペイン)に勝利し、02年以来2度目の優勝を果たした。ポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナルド(29)が2得点。新戦力のドイツ代表MFトニ・クロース(24)とコロンビア代表MFハメス・ロドリゲス(23)が融合した「超銀河系軍団」が華々しく発進した。

 大型補強で戦力に厚みを増したRマドリードが、「超銀河系軍団」に進化した姿を披露した。

 前半30分、W杯ブラジル大会得点王のコロンビア代表MFロドリゲスからパスを受けたFWベールがゴール前にクロス。FWロナルドが滑り込んで右足を合わせて先制した。後半4分には、W杯優勝に貢献したドイツ代表MFクロースがこぼれ球を拾って起点となり、フランス代表FWベンゼマのパスから再びロナルドが、得意の左足でゴールを決めた。

 スペイン代表のMFシャビアロンソがベンチ外、移籍がささやかれるアルゼンチン代表MFディマリアが出番なし。そんな中、ロドリゲスは惜しいシュートを放つなど再三好機を作りだした。クロースは走行距離11・71キロ、パス成功率は95%と、ともにチームトップの数字をマーク。ベール、ベンゼマらとも息の合ったプレーを見せ、アンチェロッティ監督は「先発を選ぶのが難しいくらい。素晴らしい選手がそろっているから、最高のレベルに到達できるはず」とほくほく顔だった。

 鳴り物入りで加入したロドリゲスとクロースに刺激されたのか、左膝の負傷でリーグ開幕に間に合わない可能性が指摘されていたロナルドは復活をアピールした。「(今季)最初の公式戦で得点できて気分がいい。不安もあったが、感触はいい。完璧な夜だ」とご機嫌。さらに「あの2人がチームメートでよかった。偉大なサッカー選手だと思うし、ここで活躍してくれるはず」と太鼓判を押した。

 昨季欧州CLで史上最多10度目の優勝を達成した「銀河系軍団」。史上初の欧州CL連覇も夢物語ではない。

 ◆欧州スーパー杯

 欧州チャンピオンズリーグ(CL)王者と欧州リーグ王者が対戦する、欧州サッカー連盟(UEFA)主催大会。例年、出場チームのリーグが開幕する前に行われる。98年から一発勝負に変更され、98~12年はモナコで、昨年はチェコ・プラハで開催された。