<ブンデスリーガ:ヘルタ2-2ブレーメン>◇23日◇ベルリン

 今季浦和からヘルタへ移籍したMF原口元気(23)が、ブレーメンとの開幕戦で2ゴールに絡む活躍を見せた。左MFとして、ボランチ細貝萌(28)とともに先発。先制点の起点となり、チーム2点目も原口のシュートから生まれた。だがヘルタは2点を先行しながら、追いつかれてドロー。勝ち点3を逃す、悔しさが残った。

 持ち味は出した。チーム2点目は、原口らしい思い切りの良さから生まれた。1点リードの後半2分。ペナルティーエリア内で左からのパスを受けると、ワントラップして左足を振り抜いた。このシュートがDFに当たり、こぼれ球をFWシーバーが押し込んだ。

 先制点も原口の浮き球の縦パスが起点。いきなり2点に絡む活躍で、サポーターから喝采を浴びた。原口は公式戦デビューとなった16日のドイツ杯1回戦ビクトリア・ケルン戦でも初ゴールを決めて4-2の勝利に貢献した。その試合後、「(監督から攻撃での特別な指示がなく)やりやすさはある。せっかく自由を与えてもらっているので、毎試合、得点に絡む動きをしたい」と話した。その言葉通りの活躍だった。

 ただチームは後半に息切れ。2点を返されると防戦一方となった。原口も徐々にペースが落ち、試合終盤はゲームから消えている場面も多かった。日本代表のアギーレ監督から招集されることが確実だが、同監督は90分間戦い続けるスタミナ、精神力を求めることで知られる。原口もこの試合を糧に、さらなる向上を目指したい。【中野吉之伴通信員】