<欧州CL:Rマドリード5-1バーゼル>◇1次リーグB組◇16日◇マドリード

 1次リーグが開幕し、昨季、史上最多10度目の優勝を果たしたRマドリードが、連覇へ向けて好発進した。日本代表FW柿谷曜一朗(24)を擁するバーゼルと対戦。FWクリスティアノ・ロナルド(29)MFハメス・ロドリゲス(23)のゴールなど大量5得点で圧勝した。

 王者レアルが、力の差を見せつけた。相手のオウンゴールで先制した後の前半30分。MFモドリッチの浮き球のスルーパスを受けたFWベールが、ポンとボールを軽く上に蹴り上げてGKをかわし、左足でゴール。1分後にはベールの右クロスを、ロナルドが右足で合わせて加点した。

 「前半から高い位置でプレスをかけ、30分ほどで3点を奪った。試合は簡単になった」とアンチェロッティ監督。すでに「勝負あり」だったが、その後も新加入のロドリゲス、FWベンゼマと攻撃陣のタレントが次々にゴール。最高の内容で白星発進した。ベンゼマの一撃はクラブのCL通算1000点目でもあった。

 今季はロドリゲス以外にも、BミュンヘンからMFクロースを獲得するなど、さらなる大型補強に踏み切った。だがリーグ戦では開幕戦勝利後、まさかの連敗。勝ち点3の13位に沈んでいる。アンチェロッティ監督は「シーズン序盤に連敗すれば、だれもがナーバスになる。今日、チームが見せた巻き返そうとする姿勢は素晴らしかった」と、大勝を評価した。

 まだレアルが抱える問題がすべて解決したわけではない。ロドリゲスは完璧にはチームに溶け込んでいない。それでも試合後は「Rマドリード入団後、一番のパフォーマンス。得点を決めれば自信は深まる」と喜んだ。今後、選手間の連係が深まれば深まるほど、欧州王者レアルの強さは戻ってくるはずだ。(山本孔一通信員)