<トヨタ・クラブW杯:Rマドリード2-0サンロレンソ>◇決勝◇20日◇モロッコ・マレケシュ

 欧州王者Rマドリード(スペイン)が、圧倒的な強さで初優勝を飾った。南米王者サンロレンソ(アルゼンチン)を相手にボール保持率63%とゲームを支配。DFセルヒオラモス(28)、FWギャレス・ベール(25)のゴールで完勝した。最優秀選手は準決勝から2戦連続ゴールのセルヒオラモスが選ばれた。

 番狂わせは起こりようがなかった。Rマドリードはボール保持率63%という数字以上に全選手、全ポジションでサンロレンソを圧倒。試合終了の笛が鳴ると、喜びと同時に当然といった雰囲気も漂った。MVPのセルヒオラモスは「今日は特別な日になった。僕たちがチームに注いできた努力へのご褒美だね」と余裕の笑みを浮かべた。

 前半37分にMFクロースの左CKをセルヒオラモスが豪快に頭で先制ゴール。その後はテンポの良いパス回しが増えた。後半6分にはクロースからMFイスコへつなぎ、ゴール前へのピンポイントパスを受けたベールが左足で2点目を流し込んだ。

 移籍情報サイト・トランスファーマーケットによると、チーム全員の市場価値の合計はRマドリードが6億8880万ユーロ(約1033億2000万円)で、サンロレンソは3710万ユーロ(約55億6500万円)ともともと雲泥の差。この日はロナルド、ベンゼマ、ベールの「高額3トップ」に加え、右ふくらはぎ痛で今大会絶望といわれていたW杯得点王ロドリゲスまで戦列復帰。もはやサンロレンソに勝ち目はなかった。

 レアルは今年、国王杯、欧州チャンピオンズリーグ、欧州スーパー杯、クラブW杯とクラブ初の年間4冠を達成。公式戦連勝も22に伸びた。アンチェロッティ監督が「今日この瞬間によって我々が世界一のクラブだと言うことができる」と話した。最強軍団は、ギネスブックに記録されているクリチバ(ブラジル)の24連勝、そしてそれを上回る71-72年アヤックス(オランダ)の26連勝も視界にとらえた。