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競技ガイド

カーリングとは
 「ストーン」と呼ばれる、取っ手のついた石を約40メートル先の円(ハウス)目がけて氷上を滑らせ、その円の中心により近づいたチームに得点が与えられる競技。2チームの対抗で行われ、総合得点で勝敗を争う。高度な戦略が必要となることから「氷上のチェス」とも呼ばれている。
競技の見どころ
 「氷上のチェス」と言われるだけに、両チームのスキップの戦略や駆け引きが最大の見どころ。スイーパーに的確な指示をしてより精度の高いショットにするのはスキップの腕次第だ。また、ピンポイントで狙う高度なショットも魅力で、ハウス内のストーンの動きに注目すればより楽しめる。
日本代表選手とライバル
 前回まで2大会連続出場したチーム青森の"OG"でもある小笠原歩と船山弓枝が中心の北海道銀行が女子の出場権を獲得した。2人とも結婚、出産をへての競技復帰で、歴代の日本代表で最も経験豊富なチームとなった。メダル争いは簡単ではないが、番狂わせも起こり得る競技のため、終盤まで目が離せない。男女ともに英国(スコットランド)、カナダ、スウェーデンなどがメダル候補。
注目ポイント
 北海道銀行が出場する日本女子は2月11日、1次リーグ初戦で韓国と対戦する。世界ランキングは日本の10位に対して11位で、確実に白星でスタートしたい。第2戦は世界6位のデンマーク、第3戦は9位の地元ロシア、第4戦は7位の米国と比較的下位チームとの対戦が続く。英国、カナダの強豪と当たる第5、第6戦がヤマになりそうだ。スイス、中国との試合を経て、最終戦で3連覇を狙うスウェーデンに挑戦する。
ルール
 1チーム4人で構成。1回の攻守はエンドと呼ばれ、10エンドまで実施。各エンドとも、2チーム交互に、1人2投ずつ行う。リード、セカンド、サード、スキップの順で投げる。
 攻守の順は、第1エンドはコイントスなどで決め、それ以降は、前のエンドで勝った方が先攻となる。得点なしの場合は、その前のエンドと同じ。
 各エンドで得点を獲得するのは片方のチームのみ。ハウスの中心に一番近いストーンを投げたチームが得点権利を得る。相手チームよりも中心に近いストーンが複数ある場合は、その数だけ得点になる。
 自チームのストーンの距離を伸ばしたり、方向を調整するために氷を掃く(スイーピング)ことができる。スキップは相手チームのストーンをスイーピングできるが、ハウスの中央を横切るライン(ティーライン)より後ろでしかできない。
 相手チームのストーンに自チームのストーンを当ててハウスからはじき出すことも可能だが、各チームのリードが投げ終わるまではフリーガードゾーンにあるストーンをプレーエリアから出してはいけない。
主なショット
【ドロー】 石をカール(回転)させて円の中などに石を止めるショット。
【カム・アラウンド】 置かれている石の後ろに、軌道が曲線を描くように回り込んで止めるショット。前の石にガードされ、はじかれにくい。
【フリーズ】 円の中にある石にピタリとつけるショット。石がくっついていると、はじき出されにくい。
【ピール】 置かれている石に当てて、自分の石と当てた石の両方ともに円の外に出すショット。円の中に多くの石を残したくない時に使う。
【ヒット・アンド・ステイ】 置かれている石に当て、自分の石は、その場に止めるショット。
【ヒット・アンド・ロール】 置かれている石に当て、投げた石は、他の場所に動かして止めるショット。
【レイズ・テークアウト】 置かれている石に当て、その石で、もう1つの石をはじき出すショット。投げた石と、最初に当てた石は円内に残す。
主なかけ声
【ヤップ、イエス】 掃け
【ウォー、ノー】 掃くな
【オフ、アップ】 掃くのをやめろ
【ハード】 もっと一生懸命掃け
【ハリー】 掃全力で掃け
【クリーン】 軽く掃け
カーリング用具アラカルト(日本で製造されておらず、すべて輸入)
用具 説明
ストーン(石) 直径約30センチで重さは約20キロ。スコットランドのアルサクレイグ島の花こう岩でつくられる。1個約20万円。試合時は会場や大会側から提供されたものを使い、マイ・ストーンは使えない。
ブルーム(ブラシ) 石の進行方向の氷上をスイープ(掃く)する道具。掃くことで、氷上のツブを溶かし、石の滑りを良くして距離を伸ばしたりする。合成樹脂から豚毛や馬毛のものまである。マイ・ブルームはある。
シューズ 右投げの場合、左の靴底は、投球動作で滑るようにフッ素樹脂加工が施されたり、ステンレス素材のものもある。右の靴底には滑り止めの円状のくぼみが開いている。スイープの時は、滑らないように左の靴の上にスリッパのような形のグリッパーを履く。
歴史
15世紀にスコットランドで誕生したといわれる。放たれたストーンが、髪の毛が「カール」するようにゆっくりと回転することから「カーリング」という呼び名になった。五輪では1998年長野大会から正式種目。日本は長野大会から参加し、男女とも5位で予選敗退。02年ソルトレーク大会でも女子が8位で予選敗退だった。06年トリノ大会では7位、10年バンクーバー大会で8位。



日本のメダル数

金メダル
1
銀メダル
4
銅メダル
3

各国メダルランキング


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