漫画家のやくみつるさん（４７）は現在、本業以外にもテレビのコメンテーター、エッセイストなど幅広い活躍を見せているが、実は筋金入りの“収集家”としても広く知られている。そこらへんの収集マニアとはわけがちがう。収集歴は４０年以上、集めたジャンルはなんと５０種類を超えている。家中を自ら集めたコレクションで埋め尽くしているやくさんに収集の魅力を聞いてみた。
- コレクションの前でお気に入りの水筒を手に笑顔のやく氏
集めることの楽しさを味わったやく少年は、その後ミニカー、切手と収集の定番へと手を広げていった。そして現在まで集めたジャンルは５０種類以上にも及ぶという。
どこまでもどん欲だ。
- 自身のコレクションを語る表情は真剣そのもの
コレクターやくみつる、どこまでも奥が深い。
収集家やくみつるさんが、通信販売のＷＥＢサイト「夢隊ＷＥＢ」で販売しているアイデア商品を実際に体験してみた。
- しょうゆをつけて、おすしをパクリ
箸の上部がスポイト状になっていて、そこにしょうゆを注入する。接続部分のネジを２回転くらいゆるめてから、いよいよ目の前のお寿司へ箸を向けると、箸の中部に開いた小さな穴から、しょうゆが微妙に流れ、すしのネタの上に。
「いやあ、くだらねえ（爆笑）。でもこれはいいなあ。頻繁には使えないけど、ホームパーティーとかで使えそう。今度家ですしパーティーをやるときに使えますよ。食卓系の小道具は結構持っているんですが、これコレクションに加えます。しかしこんなのだれが考えたんだろうねぇ」。
決して役に立つわけではないけど、微妙に笑える。やくさんはそのシュールさが気に入ったようだ。
- コマを不思議そうにみつめるやく氏
回り出すと、赤→緑→青→白・・・と徐々にきれいな７色の蛍光色に変化していきます。見つめていると、まるで小宇宙の惑星を観察しているような神秘的な気分になってくる。また一度回せば、２～３時間も連続して回り続けるのだ。やくさんも手にとって回してみた。
（回り続けるコマをじっと見つめながら）「へぇ～。これはまた奇怪なものを作ったんですね。特別形状が変わっているわけじゃないのに、何でこんなに回るんだろう」。
アフリカを訪れる時には、子供たちと遊べる小道具を常に持参するというやくさん。
「彼らはこんなに回り続けるコマなんて見たことないだろうなあ。今度行くときはぜひ持って行ってあげよう」。
- たばこは吸わないがピストルライターには興味津々のやく氏
胸ポケットから取り出した瞬間、周囲の度肝を抜くそのシルエット。実はこれ、かの有名なワルサー社の代名詞ともいえる銃、「Ｐ３８」と「ＰＰＫ」をかたどったライター。たばこに火をつけようとすれば、周囲の注目を一身に集めること間違いなし。ワルサー社公認ということもあり、コレクションの一つとしても十分な一品だ。
（銃を構えて）「ずっしりきますねー。これ空港でスーツケースに入れていたら大問題ですよね。持ってみると、拳銃が人をひきつけるってのが分かる気がするなあ。ひそかに隠しておいて、だれかに『火を貸してください』と言われたら、おもむろに出して驚かせたい。ここぞっていうときのために取っときたいね」
