仁川アジア大会に参加する日本代表選手団の結団式が14日、東京都内で行われた。男子マラソンに出場する川内優輝(27=埼玉県庁)は、金メダルを取れなければ来年の世界選手権の選考レースを辞退するとあらためて表明し、背水の陣で臨む。大会は36競技で439種目が実施され、日本は選手712人を派遣する。選手団の本隊は今日15日、現地に向けて出発する。

 川内は2時間10分を切る「サブテン」を日本人最多の7度記録する。だが今回は「タイムの目標は一切ありません。金メダルのみ。取れなければ来年の世界選手権の選考レースには出ません」と、あらためて勝利への強いこだわりを口にした。2時間6分台の記録を持つエチオピア出身のバーレーン選手をライバルに挙げ「ソウル、ハンブルクで2回負けているので」と闘志を燃やした。

 レースについては、先が読めない展開になることを予想した。「普通20~30キロ地点までけん制し合うが、バトオチル選手(33=モンゴル)は5~10キロ地点で攻めてくる。ぐちゃぐちゃになれば、可能性は高い」とニヤリ。調子も上向きとあって、自信をのぞかせた。

 10月3日の本番へ「調整の1本1本を完全に。無理をしない」。気を引き締めた一方で、初めて着用する日本選手団の公式スーツに「これまではこういうブレザーなどはなかった」と喜びを抑えられなかった。