<アジア大会:陸上>◇第13日◇1日◇韓国・仁川

 男子10種競技の右代啓祐(28=スズキ浜松AC)が8088点で金メダルを獲得した。

 王者の自覚を右代は、最後の1500メートルの途中で早くも感じた。金メダルを争うライバルの走りを見て、駆け引きは当然。だが「相手との差を見て戦うのは、キング・オブ・アスリートとして恥ずかしい。自分を信じて走った」(右代)とこの種目は4着で終了。唯一の8000点台に乗せ、キングの称号を手にした。前回大会は4位。競技後、報道陣の前に現れ「しんどかったー!」と腹の底から発した後に「4年前に悔しい思いをしたからこそ、今回の金メダルで自分の実力に可能性を感じることができた」と言葉に実感を込めた。

 ◆右代啓祐(うしろ・けいすけ)11年日本選手権で日本選手初の8000点突破。12年ロンドン五輪でこの種目48年ぶりの日本代表。国士舘大大学院出、スズキ浜松AC。196センチ、95キロ。28歳。北海道出身。