ジャカルタ・アジア大会のレスリング男子グレコローマン60キロ級代表、太田忍(24=ALSOK)が17日、インドネシアに向けて成田空港を出発した。

 16年リオ五輪の59キロ級銀メダリストは、今年2月のアジア選手権同階級も制しており、実績では頭1つリードしている感もあるが、決して油断はない。「実力差がある相手ではないので気は抜けない。昨年の世界選手権の上位選手が出てくるし、結果を出して世界選手権につなげたい」と気合を入れた。

 悔しさを成長の糧にした。リオ五輪決勝ではポイントでリードされ、焦り敗れた。それを教訓に今は「80%くらいで勝てるような気持ちでやっている。100%だと力んでしまう。実際、スパーリングは100%でなくても負けない。試合もスパーリングのような気持ちで。リオ後からそういう考えでやってきている」と話す。

 レスリングは過去の大会もメダルを量産してきている。「4年に1回の総合大会で勝つことが大事。持っている人が出られる大会ですから。メダルが続いているので金メダルをしっかり取りたい」と気を引き締めた。