競泳男子200メートルバタフライで、瀬戸大也(24=ANA)が、大会連覇を果たした。予選を1分57秒23で全体の1位通過。決勝では1分54秒53をマークして、パンパシフィック選手権に続いて「連勝」した。2年後の東京オリンピック(五輪)では6月に生まれた第1子の長女優羽(ゆわ)ちゃんと一緒に表彰台に上がることを夢見ている。

 グッとペースを上げた。瀬戸は150メートルを2番手でターン。「焦るところだが、気持ちを落ち着かせて泳いだ」。中国人選手に逆転勝ち。運営の不手際でレースが30分以上も遅れたが「それもアジア大会の醍醐味(だいごみ)と思って、楽しみつつ。初日に金をしっかりとれて、よかった」。

 2年後の東京五輪で、ひそかな野望がある。6月に生まれたばかりの長女優羽ちゃんと一緒に表彰台に上がることだ。「金メダルで抱っこが最高です。『パパ、抱っこ』となれば、一番うれしい。2歳になっているから、大きくなっても少しは覚えててくれると思うんです」。その日を楽しみに練習に励む。

 12日まで行われたパンパシとの連戦。遠征用スーツケースの中身を入れ替える際に、選手宿舎に荷物を持って駆けつけた優佳夫人と優羽ちゃんに顔を合わせた。「時間はほんの少しだったけど。やっぱりかわいいです」と、パワーをもらってジャカルタ入りした。

 東京五輪での金に向けて、最大のライバルとなるケイリシュ(米国)のことを常に頭に置いている。パンパシで敗れた際は「自由形と平泳ぎで『まだまだやることがあるぞ』と教えてもらった。悔しいところから始めていく」。ライバルとの差をしっかりと見つめて、強くなる。【益田一弘】