レスリング女子62キロ級で16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)63キロ級金メダルの川井が、準決勝でプレブドルジ(モンゴル)にフォール負けを喫した。3位決定戦で勝ち、メダルは死守したが、公式戦の個人連勝記録も31でストップした。「勝負弱さが出た。これが勝負の世界。弱いところが見つかった」と目を真っ赤にした。

 準決勝で対戦した相手は、リオ五輪前の16年1月に伊調の連勝を189で止めた因縁の相手。リオ五輪後、休養に入った吉田、伊調の後を引き継ぐためにも倒しておきたかったが、リードして迎えた第2ピリオドに下半身を攻められマットに崩れた。パワーハラスメント騒動後、初の総合大会でもあったが「ネットでたたかれていることも騒がれているのも知っている。だからこそ勝たないといけなかった」と話した。

 ただ、吉田は08年1月に連勝が止まった後の08年北京五輪で金。伊調も敗戦後のリオ五輪で金メダル。2人が敗戦を力に変えたように、世界での屈辱を成長の糧にしていく。