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世界陸上2007


福士加代子「メダルに挑戦!爆走娘」

“らしさ”と作戦勝ちで5000m決勝進出

女子5000メートル予選で先頭集団に食い下がる福士加代子(共同)
女子5000メートル予選で先頭集団に食い下がる福士加代子(共同)

 1万メートル10位の福士加代子(25)が29日、5000メートルの予選に出場し、苦しみながらも決勝に進出した。予選1組で15分19秒67の7着。出場者全体の14位で、前回のヘルシンキ大会に続いて決勝に勝ち上がった。決勝は9月1日に行われる。

 大舞台でも福士らしい積極的なレースを貫いた。序盤から集団の前方でレースを進めた。3300メートルで先頭に立つと、会場が沸いた。福士がデザインしたピンクのTシャツを着た応援団だけでなく、スタジアム全体が福士の応援団となった。

しかし、世界のレベルは高い。残り500メートルで先頭集団に離される。結局、トップから13秒41差の7着でゴール。最後はバテた。が、精一杯粘った。

決勝進出ラインは2組ある予選の各組上位5人とタイム上位5人の合計15人。1組7着の福士が決勝に進めるかどうかは、2組のタイム次第だった。福士はゴール後、2組に出場した杉原加代子(24=パナソニック)を応援しながら、ゴール付近でレースを見届けた。「ペースが遅くなれ」。願いが届いたかのように、2組は序盤からゆったりしたレース展開となり、福士は全体14位でヘルシンキ大会に続く決勝進出が決まった。この種目で2度決勝に進んだのは95年、99年の志水見千子(当時リクルート)に次いで2人目の快挙だ。

永山忠幸監督(ワコール)の作戦勝ちだった。「1周72秒ぐらいのペースで走ろうと思ってました。ちょうどいいペースの人がいたので、隣で走らせてもらいました」。さすがに2000メートル過ぎからきつくなり、4000メートルから遅れたが、タイムは序盤の貯金がものをいった。「すべて監督の指示通り。(指示に従えば)こうやって決勝に進むものなんですね。おバカは単純がいいんですよ」。会見では“福士節”も飛び出た。

さあ、いよいよ福士にとって今大会最後となるレースを迎える。この大会後にはマラソン転向も噂されており、世界選手権5000メートル決勝が最後のトラックレースになる可能性もある。福士は「やっと終わるので、楽しく走りたい。それでエチオピア(の選手)に勝っちゃったりしたらスゴイよねー」とおどけて見せた。

世界選手権で福士が1桁順位になったことはない。念願の1桁順位、さらには入賞(8位以内)、そして強敵エチオピア勢に勝ってのメダル獲得。1日に夢の広がる決勝を迎えることになる。

[2007年8月30日4時25分]

プロフィル

福士加代子(ふくし・かよこ)
 1982年(昭和57年)3月25日、青森県板柳町生まれ。五所川原工高から2000年にワコール入り。3000メートル、5000メートルの日本記録、ハーフマラソンのアジア記録を保持している。2004年アテネ五輪は1万メートルに出場し26位。世界選手権は2003年パリ大会で1万メートル11位、5000メートルは予選敗退、2005年ヘルシンキ大会は1万メートル11位、5000メートル12位。2007年12月にはアジア大会1万メートルで金メダルを獲得した。自己ベストは1万メートル30分51秒81、5000メートル14分53秒22。160センチ、44キロ。血液型はA。

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