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世界陸上2007


福士加代子「メダルに挑戦!爆走娘」

積極レースで5000決勝前半のヒロイン

女子5000メートル決勝、苦しそうに走る福士(撮影・鈴木豊)
女子5000メートル決勝、苦しそうに走る福士(撮影・鈴木豊)

 福士加代子(25)が5000メートル決勝に出場し、世界の舞台で持ち味の積極的なレースを見せた。エチオピアやケニアといった強豪選手相手にスタートから先頭に立ってレースを引っ張った。3000メートル以降は力尽きて15分19秒40の14位に終わったが、ほぼ満員となったスタジアムの観客を魅了した。

 不振の続く今大会の日本チームだが、福士に限ってはそんな心配はなかった。1万メートル、5000メートル予選に続く今大会3本目のレース。疲れもあったはずだが、スタートから積極果敢にトップに立ち、1000メートル通過が3分を切る2分59秒22のペースでレースをつくった。「本当は予選の時みたいについて行くつもりだったんですが、調子こいて出過ぎちゃって、引っ込めなくなってしまいました」。この日も、入社2年目に所属会社の社長からプレゼントされたピアスとネックレスを着けて走った。3000メートル手前までは福士がレースの主役だった。その後は徐々に順位を下げて14位でゴールしたが、長居スタジアムのスタンドからは惜しみない拍手が送られた。

 レース後「楽しかったけど、結果的にはもうちょっと欲しかった」とひとけたの順位を取れなかったことを悔やんだ。しかし「(レースを)引っ張った時間が長かったので、もしかしたら、ついて行くレースだったら(結果が)変わったかな。もしかして1等賞? 今後はいろんな(レース運びの)バージョンを身につけたいですね」と前向きな発言が口をついた。

 日本選手権では5000メートルで4連覇、1万メートルで6連覇と国内無敵。今季は長距離の聖地エチオピアでの合宿を積んで、自国開催の世界選手権に挑んだ。大会初日に1万メートル、5日目に5000メートル予選、そして8日目のこのレースとハードな日程をこなした。「日に日に練習したみたいで、どんどんバージョンアップして、気持ちよく走らせてもらいました」。爆走娘は世界選手権で少しの悔いと大きな満足を得た。

 来年の北京五輪に向けてマラソン転向のうわさもある。それに関する質問が出ると「やってもいいかなー」と茶目っ気あふれる口調ながら興味を示した。無限の可能性を持つ福士から、今後も目が離せない。

[2007年9月2日1時3分]

プロフィル

福士加代子(ふくし・かよこ)
 1982年(昭和57年)3月25日、青森県板柳町生まれ。五所川原工高から2000年にワコール入り。3000メートル、5000メートルの日本記録、ハーフマラソンのアジア記録を保持している。2004年アテネ五輪は1万メートルに出場し26位。世界選手権は2003年パリ大会で1万メートル11位、5000メートルは予選敗退、2005年ヘルシンキ大会は1万メートル11位、5000メートル12位。2007年12月にはアジア大会1万メートルで金メダルを獲得した。自己ベストは1万メートル30分51秒81、5000メートル14分53秒22。160センチ、44キロ。血液型はA。

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