ロンドン五輪代表の藤原新(33=ミキハウス)が、2時間16分49秒のタイムで10年5月のオタワマラソン以来の優勝を遂げた。1週間前に急きょ、一般参加で今大会の出場を決断。残り1キロから4選手によるデッドヒートを抜け出した。最後のカーブを回ると、約5年ぶりの勝利を確信。両手を広げてテープを切った。

 「ここが新たなスタートの地になった」。2大会連続五輪に向け、ベテランが一歩を刻んだ。自己ベストの2時間7分48秒と差はあるが、五輪と同じ夏に結果を出せたことは自信になる。

 13年12月の福岡国際の途中棄権を含め、4戦連続で惨敗。世界選手権の選考レースだった今年2月の東京マラソンはまさかの37位で「藤原はもう終わった」という声も、耳に入った。再起へ闘志を燃やす藤原は「(五輪の)選考レースには出ます。年齢が関係ないことを証明したい」と意気込んだ。