昨年8月に北京で行われた陸上の世界選手権でドーピング違反が発覚し、4年間の資格停止処分を受けた女子400メートルのジョイス・ザカリと同400メートル障害のコキ・マヌンガ(ともにケニア)の2選手が10日、同国陸連のイサック・ムワンギ最高経営責任者(CEO)から処分期間を短縮する見返りに、各2万4000ドル(約270万円)の賄賂を要求されたと明らかにした。AP通信が報じた。

 2人は昨年10月に提示された金銭を用意できなかったとし、国際陸連の倫理委員会の調査に協力する姿勢を示している。この幹部はこの証言を否定し、2人と私的に会ったことはないとした。

 この問題に関連し、同国陸連のキプラガト会長やオケヨ副会長ら幹部3人は反ドーピング態勢の不備や協賛金の不正流用の疑いを問題視され、国際陸連倫理委から暫定的な資格停止処分を科されている。