青学大陸上部の原晋監督(48)は18日、都内で遠藤利明五輪担当相(66)を表敬訪問し、駅伝を20年東京五輪・パラリンピックの公開競技として提案し、同担当相から「いいんじゃないか」と前向きな反応があったことを明かした。

 やや緊張気味の原監督があいさつすると、遠藤大臣は、原監督が青学大陸上部の監督になった経緯などを質問し、次第に和やかな空気になった。その後、報道陣が退室した後で、原監督は駅伝の東京五輪で公開競技入りのアイデアを遠藤大臣にぶつけた。原監督によると、遠藤大臣は「公開競技、いいんじゃないか。あとは日本陸連がその気になるかどうか」とコメント。さらに「駅伝、競輪、空手、柔道は日本発祥の競技。日本文化を世界に発信することも大事」と、駅伝の魅力を強調したという。

 さらに、駅伝の今後についても遠藤大臣は触れて「箱根駅伝を全国化、もっとオープンにすることも大事。既得権益はあるだろうが、20チーム+地方枠もひとつの案。関東に集中する選手の中で、地方で頑張る選手がいれば、地方創生、地方再生につながる」と、駅伝への改革案にまで踏み込んだ。

 原監督は遠藤大臣とのやりとりの中に、駅伝の公開競技入りへの手応えをつかんだ様子。今後は、日本陸連や国際陸連、スポーツ庁をいかに巻き込むかが課題となる。原監督は「こうしたことで若者が陸上へ足を踏み込むきっかけになる。駅伝は思いやる気持ちや、つなぐという世界共通の価値観を体現している。それは復興を目指す日本も同じ。つなぐ、という日本の文化を象徴するものとして駅伝をもっとアピールしたい」と、熱く語っていた。