男子10種競技はロンドン五輪代表の右代(うしろ)啓祐(29=スズキ浜松AC)が、同五輪の参加標準記録を突破する大会新の8160点で優勝し、2大会の五輪代表に大きく近づいた。

 初日2位で迎えた最終日は、2種目目の円盤投げで首位に立つと、続く棒高跳びで4メートル90の好記録を出すなど1種目も自己ベストはなかったとはいえ、安定した成績で初日首位の中村明彦(スズキ浜松AC)を突き放した。

 昨年は8月の世界陸上(中国・北京)で20位に終わるなど思うような結果が出ず悩み、変化を求め冬場は米国で練習を積んだ。技術面だけでなく、食生活も改善し、体重が8キロ減るなど体に切れが戻り、疲れにくい体になった。「派遣記録を突破できてホッとしている。冬場のトレーニングの成果が出た」と満足げに話した。

 6月の日本選手権(長野)で自身の持つ日本記録(8308点)超えを狙う。「記録を出して五輪に行きたい」と気合を入れた。

 女子7種競技はヘンプヒル恵(中大)が大会新記録で制した。女子三段跳びは宮坂楓(ニッパツ)が13メートル14で優勝した。