陸上男子3段跳びで五輪参加標準記録を突破していた山下航平(21=筑波大)がまさかの記録なしに終わった。最初の2回がファウルに終わり、後がない3回目の跳躍で上位8位圏内の16メートル超えを記録。だが「気が抜けてしまったのかもしれない」と起き上がった後の第1歩を踏み切り側に後退してしまった。3段跳びには着地点より前方で砂場を出なければならないルールがあり、記録なしで上位8人の4回目に進めなかった。

 陣営は映像での検証を要求も、今大会は設置されておらず判定通りの結果に。山下は「今までなかったと思う」と、安堵(あんど)によるミスを悔やんだ。リオ五輪には強化委員会の推薦で選出の可能性を残すが「父にも『普通に考えてないだろう』と言われました」とガックリ。同種目日本記録保持者の父訓史さん(53)は「最初の2回をキチッと跳んでいればね」と競技者目線で苦言を呈した。