第93回箱根駅伝記者発表と、昨年ベスト5の青学大、東洋大、駒大、早大、東海大の各監督が出席したトークショー「箱根駅伝 監督トークバトル」が10日、都内で開催された。

 今回から往路の小田原中継所の位置が変わり、山上りの5区の距離が23・2キロから20・8キロに短縮された一方、4区が18・5キロから20・9キロに伸び、全区間が20キロを超える距離となった。それでも、5校の監督のうち3人が、勝負区間に5区を挙げた。

 青学大の原晋監督(49)1区 

 「山上りの5区、4区もポイントだが、2大会連続で先頭を走っている。難しいが、今回も(1区で)先頭が取れれば、優秀な学生がいるので新記録の26区間先頭ということもできる。ただ…口にはしますが意識はしておりませんで、1区で先頭争いしてくれれば(レース全体の)先頭に絡んでくる」

 東洋大の酒井俊幸監督(40)4区

 「5区のための4区の意味合いが強い。(5区の段階で)順位が上がって山に上るのと、下がって上るのは意味が違う。5区は心理面が影響し、走り方も大分、変わってくる。5区を加速させる意味でも4区の役割は重要」

 駒大の大八木弘明監督(58)5区

 「4区も2区も大事…そのあたりで、しっかり上位でこないと5区も生きない。うちにとっては、5区をしっかりやらないと、復路が厳しくなる。前で走るのが大事。(往路を上位で終えれば、復路で)力が若干、なくても勢いが出る」

 早大の相楽豊監督(36)5区

 「各大学ともに(メンバー表の)9、10人目のレベルが上がった。(山上りの5区は)特殊区間で、上位と下位の差もつきやすい。1~3区まで競ってきた中で、距離が短くなったとはいえ5区は重要」

 東海大の両角速監督(50)5区

 「ここの対策に1番、時間を割いた。重要と考えています」

 各監督は、他の監督の思惑、作戦をを聞きながら、時に腕を組んだり、目配せするなど、壇上では早くも“前哨戦”が始まっていた。【村上幸将】