日本陸連の長距離・マラソンを統括する河野ディレクターは「前半の無駄のない走り、レースが動き始めた時の判断が冷静」と評価。日本人3位までが世界選手権代表の選考対象になる福岡国際、東京、びわ湖毎日と違い、同1位のみ対象の大会とはいえ、好印象は残した。選考レースは混戦となりそうで、尾県専務理事も「頭を痛めると思います」と苦笑いだった。【上田悠太】

 ◆中本健太郎(なかもと・けんたろう)1982年(昭57)12月7日、山口県下関市(旧菊川町)生まれ。菊川中では野球部で外野手。山口・西市高で陸上を始め、拓大では4年時に箱根駅伝に出場して7区16位。05年に安川電機入社。家族は玲子夫人(28)理久くん(4)莉菜ちゃん(2)。172センチ、57キロ。

 ◆世界選手権の代表選考 男子マラソンの代表枠は最大3。福岡国際、東京、びわ湖毎日で派遣設定記録の2時間7分以内をマークすれば自動内定。これで枠が埋まらない場合、3大会の日本人3位までと別府大分毎日の日本人1位選手を対象に、天候やタイムなど選手を総合的に勘案し、世界選手権で活躍が期待される選手を選ぶ。複数の選考会に出場した場合、設定記録に到達しない限り、最初のレースが評価対象になる。