ゴールが東京駅前に変更され、より平たんとなった新コースで、ウィルソン・キプサング (34=ケニア ) が国内最高となる2時間3分58秒のタイムで優勝した。マラソン18度目で9度目の栄冠。


 2位はギデオン・キプケテル (24=ケニア ) で2時間5分51秒、3位はディクソン・チュンバ (30=ケニア ) で2時間6分25秒。


 日本人トップは8位の井上大仁(24=MHPS長崎)でタイムは2時間8分22秒。初マラソンの設楽悠太(25=Honda)は11位に入り、タイムは2時間9分27秒だった。元祖「山の神」こと今井正人(32=トヨタ自動車九州)は14位でタイムは2時間11分2秒。


※タイムは速報値

(1)ウィルソン・キプサング(ケニア) 2時間3分58秒

(2)ギデオン・キプケテル(ケニア) 2時間5分51秒

(3)ディクソン・チュンバ(ケニア)  2時間6分25秒

(4)エバンス・チェベト(ケニア) 2時間6分42秒

(5)アルフェルス・ラガト(ケニア) 2時間7分39秒

(6)バーナード・キピエゴ(ケニア) 2時間8分10秒

(7)ヨハネス・ゲブレゲルギシュ(エリトリア) 2時間8分14秒

(8)井上大仁(MHPS長崎) 2時間8分22秒

(9)ツェガエ・ケベデ(エチオピア) 2時間8分45秒

(10)山本浩之(コニカミノルタ)  2時間9分10秒

(11)設楽悠太(25=Honda) 2時間9分27秒

(13)服部勇馬 (トヨタ自動車 ) 2時間9分46秒

(14)今井正人 (トヨタ自動車九州 ) 2時間11分2秒


▼ゴール キプサングが国内最高の2時間3分58秒のタイムで優勝。日本人トップは8位の井上で2時間8分22秒。同2位は10位の山本で2時間9分10秒。同3位は11位の設楽で2時間9分27秒。期待された今井は14位で2時間11分2秒だった

東京マラソンのゴールテープを切るキプサング(撮影・山崎安昭)
東京マラソンのゴールテープを切るキプサング(撮影・山崎安昭)
東京マラソンで井上は8位でゴールする(撮影・山崎安昭)
東京マラソンで井上は8位でゴールする(撮影・山崎安昭)
東京マラソンで服部は13位でゴールする。手前は11位の設楽(撮影・山崎安昭)
東京マラソンで服部は13位でゴールする。手前は11位の設楽(撮影・山崎安昭)
14位でゴールした今井(中央)(撮影・鈴木みどり)
14位でゴールした今井(中央)(撮影・鈴木みどり)

▼40キロ トップ独走のキプサングが1時間57分29秒で通過。ゴール予想タイムは2時間3分台。日本人トップの井上は2時間1分23秒で通過。設楽は2時間1分50秒で通過


▼38・2キロ 井上がスパート。設楽を振り切り、日本人トップに


▼37・6キロ 井上がゲブレゲルギシュとともに設楽を抜き、日本人トップに浮上。設楽も踏ん張り3人で集団を形成


▼37・1キロ キプサングがトップ独走


▼35・0キロ 先頭のキプサングが1時間42分26秒で通過。世界最高ペースからは39秒遅れる。日本人トップの設楽は1時間45分9秒で通過。日本人2位は井上で1時間45分35秒、日本人3位は服部で1時間46分1秒


▼34・5キロ キプサングがペースアップし、チュンバを引き離す


▼30・1キロ 日本人集団から服部、山本がペースアップ。今井が遅れる


▼30キロ 先頭が1時間27分27秒(目標は1時間27分0〜30秒)で通過。まだ世界最高ペース。ペースメーカーが外れる。デクシサが遅れ、先頭集団はキプサング、チュンバの2人に。日本人トップの設楽は1時間29分23秒で通過。コエチをかわし8位に浮上。今井、服部ら日本人集団は1時間30分48秒で通過


▼27・5キロ キプケテルが遅れ、先頭集団はキプサング、チュンバ、デクシサの3人に


▼25・0キロ 先頭が1時間12分48秒(目標は1時間12分30〜55秒)で通過。先頭集団はキプサング、チュンバ、キプケテル、デクシサの4人。日本人トップの設楽は9番手で、5キロラップが15分15秒に落ち1時間13分49秒だが、まだ日本最高ペース。今井、服部は1時間15分28秒


▼中間点 先頭集団は1時間1分21秒の世界最高ペースで通過。日本人トップの設楽は1時間1分55秒の日本最高ペース


▼20キロ 先頭集団が58分5秒(目標は58分0〜20秒)で通過。先頭集団はキプサング、デクシサ、チュンバ、チェベト、キプケテルの5人。設楽は58分34秒とやや遅れる。今井は1時間17秒


▼16・5キロ 先頭はキプサング、キプケテル、チュンバら。コエチがやや遅れ、設楽は7番手


▼15キロ キプサングら先頭集団が43分33秒で通過(目標は43分30〜45秒)。設楽は43分44秒と10秒差まで迫る。今井は45分13秒


▼12・6キロ 設楽がペースアップし、招待選手のケベデ、トラをとらえる


▼10キロ 28分50秒で先頭集団が通過(目標は29分0秒〜10秒)。日本人トップの設楽は29分12秒、井上は29分13秒、今井は30分5秒


▼7キロ 1キロ2分55秒のペースにダウン。先頭集団はキプサングら外国勢10数人。日本人トップは初マラソンの設楽で、同じ第3集団に井上、招待選手のロノ


▼5キロ 14分14秒(目標は14分30〜35秒)のハイペースでキプサングら先頭集団が通過。日本人トップの設楽は14分31秒、今井は15分3秒


▼3・5キロ キプサング、チュンバら外国勢が先頭集団。これを追って井上、設楽、市田が続く。今井は第2集団


▼1キロ 2分46秒のハイペースで通過。先頭集団はキプサングら外国勢。設楽は先頭からやや遅れた位置につけている


▼スタート 午前9時10分、3万6000人がスタート。スタート地点の気温9・3度、湿度36・4%

紙吹雪が舞う中、都庁前をスタートする東京マラソンランナーたち(撮影・鈴木みどり)
紙吹雪が舞う中、都庁前をスタートする東京マラソンランナーたち(撮影・鈴木みどり)
東京マラソン大会会長の小池百合子東京都知事はランナーにあいさつ(撮影・鈴木みどり)
東京マラソン大会会長の小池百合子東京都知事はランナーにあいさつ(撮影・鈴木みどり)

▼スタート前 東京は快晴。気温7度、湿度56%、北西の風1・9メートル

 

◆招待選手◆

 1.ウィルソン・キプサング (34=ケニア ) 2:03:13

 2.ディクソン・チュンバ (30=ケニア ) 2:04:32

 3.ツェガエ・ケベデ (30=エチオピア ) 2:04:38

 4.タデセ・トラ (29=エチオピア ) 2:04:49

 5.バーナード・コエチ (29=ケニア ) 2:04:53

 6.エバンス・チェベト (28=ケニア ) 2:05:31

 7.マリウス・キプセレム (28=ケニア ) 2:06:11

 8.バーナード・キピエゴ (30=ケニア ) 2:06:19

 9.シュミ・デチャサ (27=バーレーン ) 2:06:43

10.アルフェルス・ラガト (30=ケニア ) 2:06:48

11.スティーブン・モコカ (32=南アフリカ ) 2:07:40

12.ギデオン・キプケテル (24=ケニア ) 2:08:14

13.ジョフリー・ロノ (34=ケニア ) 2:09:29

14.ヨハネス・ゲブレゲルギシュ (28=エリトリア ) 2:09:48

21.今井 正人 (32=トヨタ自動車九州 ) 2:07:39

22.佐野 広明 (28=Honda ) 2:09:12

23.五ヶ谷 宏司 (29=JR東日本 ) 2:09:21

24.深津 卓也 (29=旭化成 ) 2:09:31

25.高宮 祐樹 (29=ヤクルト ) 2:10:57

26.橋本 崚 (23=GMO ) 2:11:20

27.下田 裕太 (20=青山学院大 ) 2:11:34

28.前田 和浩 (35=九電工 ) 2:08:00

29.服部 勇馬 (23=トヨタ自動車 ) 2:11:46

30.山本 浩之 (30=コニカミノルタ ) 2:11:48

31.藤原 新 (35=ミキハウス ) 2:07:48


【世界選手権の選考条件】

 今年8月の世界選手権男子マラソンの代表枠は最大3。福岡国際(昨年12月4日)、東京(2月26日)、びわ湖毎日(3月5日)で日本人1位となり、選考会終了までに派遣設定記録の2時間7分以内をマークした選手が自動的に代表内定する。これで枠が埋まらない場合、3大会の日本人3位までと、別府大分(2月5日)で日本人1位の選手を対象に、記録、展開、天候などを総合的に勘案し、世界選手権で活躍が期待される選手が選ばれる。複数の選考会に出場した場合、設定記録に到達しない限り、最初のレースが評価対象になる。

 福岡国際では川内優輝(29=埼玉県庁)が2時間9分11秒で日本人トップの3位に入った。タイムは際だったものではなかったが、優勝したツェガエに23秒差と迫り、元世界記録保持者のマカウとも中盤まで競り合うなどレース内容は高く評価されている。

 別府大分では中本健太郎(34=安川電機)が2時間9分32秒で、14度目のマラソンで初優勝を果たした。