男子マラソンの川内優輝(30=埼玉県庁)が18日、マラソン界の常識の変化に期待した。

 世界選手権後、初のレースだったオスロマラソンから帰国。16日にチェコで行われたハーフマラソンで1時間0分17秒をマークし、約10年ぶりに日本記録を更新した設楽悠太(25=ホンダ)について「すごい」と言い、ある胸の中にある思いを語った。

 設楽はハーフマラソンで日本記録を出してから、わずか1週間の24日、ベルリンマラソンにも出場する。実戦を積みながら、調整するスタイルは自身と同じ。「『おかしい』と言われていたが、設楽君が結果を残したら、いつまでも『おかしいだろ』と言っていられなくなる。東京五輪へ向けて、日本のマラソン界に衝撃が走ると思う」。これまで72度のフルマラソンを走っている川内の調整法は異端とされてきたが、それで結果を残し続けてきた。設楽が同じやり方で結果を出せば、世間の考え方は変わる。それを願った。

 設楽が出場するベルリンは好記録が生まれるコースで知られる。メンバーも2時間3分台の自己記録を持つベケレ(エチオピア)キプチョゲ(ケニア)キプサング(ケニア)ら多士済々。設楽がハイペースの集団に付いていくことを期待し「日本人でもやれるってところを見せて欲しい」と話した。