ハーフマラソン日本記録保持者の設楽悠太(26=ホンダ)が2時間6分11秒の日本新記録を樹立した。自己ベストを3分近く縮め、02年に高岡寿成がつくった記録を16年ぶりに5秒更新。優勝したチュンバ(ケニア)に41秒遅れの2位でフィニッシュした。

 16年ぶりの日本新記録に日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは「宗(茂、猛)兄弟、瀬古、中山(竹通)、森下(広一、92年バルセロナ五輪銀)、谷口(浩美)がいた時代に近づいてきた。これからが日本男子マラソンの復活だと思っている」と、自分を含めた名選手の名前を挙げて80~90年代前半の黄金時代と重ねた。設楽悠と井上の2選手が2時間6分台を記録したことで「5分台の力がないとレースで6分台は出ない。これから5分台が当たり前になる。4分台も見えてきた」と更新が続くと予想した。さらに設楽悠の強さについて「先を考えず、恐れないところがすごい。それが彼の強み。僕も持っていないものがある」と、型破りのハートを要因に挙げた。