「最強の公務員ランナー」こと川内優輝(31=埼玉県庁)が2時間15分58秒でボストンマラソン初優勝を果たした。87年の瀬古利彦氏(61)以来、日本勢31年ぶりで8人目、9度目の快挙。

 日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、川内へ祝福メッセージを送った。「正直、優勝はありえないと思っていましたので、驚きました。劣悪なコンディションの中、我慢強く走ってくれました」。日本勢の優勝は自身以来31年ぶり。「うれしい。30年以上も前の人の記録を超えられないのは日本のマラソン界が落ちているということになってしまうから」と喜んだ。

 昨年は大迫傑(26=ナイキ・オレゴンプロジェクト)が3位、2月の東京では設楽悠太(26=ホンダ)が16年ぶりに日本記録を更新。「男子マラソンはこれから盛り上がる気がする」と声を弾ませ「感動を与える走りをする川内の走りは勉強になる。若手の手本となってもらいたい」と求めた。また「東京五輪に出ませんと言っていますが、MGC(グランド・チャンピオンシップ)には出て欲しい」。19年9月以降に開催される東京オリンピックの代表選考会への出場を促した。