男子100メートルに出場した多田修平(21=関学大)が、準決勝を前に棄権した。予選を10秒32(追い風1・6メートル)で突破したが「点数をつけるなら50点か60点。今の状態だと、何本走っても良くならない」と判断した。

 昨年の同大会では準決勝で参考記録ながら9秒94(追い風4・5メートル)をマーク。当時、国内大会では日本人選手初の9秒台で、一気に注目を浴びた。それだけに「去年ブレークできた大会で良いイメージもあったし、今の状態を確認したかった」と多田。コーチには出場を反対されながら、1週間後に迫った日本選手権(6月22~24日、山口)に向け、出場に踏み切った。実践で調整を図ったが「加速でピッチが回らなかった。ちょっと駄目でしたね」と肩を落とした。