陸上男子100メートルの山県亮太(26=セイコー)が16日、横浜市内で練習を公開した。

 10日が誕生日だったため、サプライズでケーキを贈られた。満面の笑みでほおばり「26歳。チャンピオンになります」と、1週間後に迫った日本選手権(山口)での5年ぶり優勝を誓った。昨年は6位で世界選手権に出場できなかっただけに「代表に返り咲きたい」と力を込めた。

 織田記念国際、布勢スプリントと優勝。「100点のレースはできていないが、負けていないのは日本選手権へ自信になる部分ではあります」と話す。昨年春は右足首のけがに苦しでいたが、今季は順調に調整を進めている。低い姿勢で出るスタートを意識し続け、序盤から中盤の感覚には大きな手応えをつかむ。桐生祥秀(22=日本生命)ケンブリッジ飛鳥(25=ナイキ)らライバルも日本選手権へ向けてタイムを上げてくることが想定されるが「持っている力を100%出すことを見据えてやれば、結果は付いてくると思います」と口にした。

 別の刺激もある。慶大時代の同級生である武藤嘉紀(25)がサッカー日本代表としてワールドカップ(W杯)を戦う。「代表の座をつかみ、世界と戦っている。僕も負けないようにしたい」と語った。