日本陸連が7月にスペインに拠点を作り、男子短距離合宿を行うことが24日、分かった。ジャカルタ・アジア大会(8月)で自己記録9秒91の蘇炳添(中国)らを中国勢に対抗するため「虎の穴」と整備する。

 ダイヤモンドリーグ・ロンドン大会(来月21日)の400メートルリレーに選手を派遣するが、日本陸連は候補メンバーへ近い時期に欧州でレースに出るよう推奨している。一時帰国せずとも、練習を積める場所をマドリード近郊に整備。同地では桐生祥秀(22=日本生命)も日本選手権前に2週間の合宿を組んでいた。海外で実戦経験を積むだけでなく、練習できる環境が整備されたことは大きい。

 国際陸連は今年から世界ランキング制度を導入する。19年世界選手権(ドーハ)などの参加基準となる見込み。多くのポイントを獲得するには日本勢も今後、欧州など国際大会に出る必要がある。海外に拠点を作ることが東京五輪で結果を残すことにもつながる。今回はその足掛かりとなる。