日本オリンピック委員会(JOC)は11日、08年北京オリンピック(五輪)の陸上男子400メートルリレー日本代表が銅メダルから銀メダルに繰り上がったと発表した。

国際オリンピック委員会(IOC)から12月7日付の文書で通達があったという。メダルセレモニーも後日開催される。

金メダルだったジャマイカの第1走者だったネスタ・カーターがドーピングの検査で失格となり、IOCからメダル剥奪の処分を受けていた。

38秒15だった日本は北京五輪で第1走者から塚原直貴、末続慎吾、高平慎士、朝原宣治とつないだ。トラック種目では1928年アムステルダム五輪女子800メートル銀メダルの人見絹枝以来80年ぶり2度目の表彰台だった。

日本陸連の横川会長は「北京から始まった伝統を継承し、来年横浜で開催するIAAF世界リレー、そして東京2020オリンピックにおいて、世界の頂点を目指します」とコメントした。

アスリート委員会代表の高平氏も「素晴らしい結果を受けた裏側にはスポーツにおけるルール違反という悲しい現実がありました。私たちはオリンピックという素晴らしい舞台で、自分たちが得られる本当の順位で表彰台に立つことができませんでした。すべてのアスリートがクリーンで正々堂々と戦っているという姿に世界中が感動や希望を抱いている中、それを裏切る行為があったことは決して許されることではありません」と談話を発表した。