日本記録保持者の大迫傑(27=ナイキ)は29キロ付近で途中棄権となった。途中棄権は4度目のマラソンで初だった。

レースは超ハイペースで進む先頭集団の後方で進めた。最初の1キロを2分47秒。10キロ通過は29分9秒、15キロを43分56秒と2時間3分台を狙えるペース。15キロ過ぎの給水所では佐久長聖高の先輩でもある佐藤悠基(32=日清食品グループ)が取り損ねるのを見ると、自らのドリンクを手渡した。中間点も1時間2分2秒だった。その直後に先頭集団から距離を置いた。そのまま上がることなく失速した。

スタート時は気温5・7度。冷たい雨が降り注いだ。気象条件こそ違った東京マラソンは20年東京五輪の代表選考会「マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)」は20キロ以上のコースが重なる。メディアの注目度も高い。仮想MGCと位置付けた一戦だった。

次のマラソンはMGCとなる見込み。この日の経験を糧に、東京五輪の代表をつかみ取りたい。