陸上女子長距離の指導者として2000年シドニーオリンピック(五輪)マラソン金メダルの高橋尚子さんら数々の名選手を育成した小出義雄氏が24日午前8時5分、千葉県内の病院で死去した。80歳だった。死因は肺炎という。

1939年(昭14)4月15日、千葉・佐倉市生まれ。山武農高3年で全国高校駅伝3区を走り、チームは29位。4年間の浪人を経て、順大では箱根駅伝に3年連続で出場。65年から教員となり、千葉県立長生高-佐倉高-市船橋高と23年間、陸上部監督を歴任。佐倉高時代の78、79年に高校駅伝出場、市船橋高時代の86年には全国制覇。

88年にリクルート入社。同社ランニングクラブ監督を経て97年に積水化学女子陸上部監督に就任。01年に佐倉アスリート倶楽部(AC)を設立し代表取締役兼監督に就任。02年12月に積水化学を退社し、佐倉ACに籍を置き豊田自動織機やユニバーサルエンターテインメントなどで指導していた。2000年のシドニー五輪(オリンピック)で高橋尚子とタッグを組み金メダルを獲得した。ほかには有森裕子、鈴木博美、千葉真子らを指導していた。

今年3月31日、小出氏が代表を務める佐倉アスリート倶楽部が、実業団ユニバーサルエンターテインメントと結ぶ指導委託契約が満了。小出氏は自身の体調も考慮し、トップアスリートを育成する立場から外れることになった。