中村匠吾(26=富士通)が1位、服部勇馬(25=トヨタ自動車)が2位となり五輪出場が内定した。大迫傑(27=ナイキ)は3位で、「MGCファイナルチャレンジ」と呼ばれる指定の3大会(福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソン)で、派遣設定記録(2時間5分49秒)を突破した選手がいない場合に代表権を得る。


◆コース図と出場者詳細一覧


◆レース速報

(※記録は速報値)


◆最終順位

(1)中村匠吾(26=富士通)2時間11分28秒

(2)服部勇馬(25=トヨタ自動車)2時間11分36秒


(3)大迫傑(27=ナイキ)2時間11分41秒

ガッツポーズしながら1位でゴールする中村(撮影・鈴木みどり)
ガッツポーズしながら1位でゴールする中村(撮影・鈴木みどり)
ピースしながら2位でゴールする服部(撮影・鈴木みどり)
ピースしながら2位でゴールする服部(撮影・鈴木みどり)
3着でゴールし苦しそうな表情を見せる大迫(撮影・河野匠)
3着でゴールし苦しそうな表情を見せる大迫(撮影・河野匠)

(4)大塚祥平(24=九電工)2時間11分58秒

(5)橋本崚(25=GMO)2時間12分7秒

(6)竹ノ内佳樹(27=NTT西日本)2時間12分31秒

(7)鈴木健吾(23=富士通)2時間12分44秒

(8)中本健太郎(36=安川電機)2時間12分46秒

(9)藤本拓(29=トヨタ自動車)2時間13分58秒

(10)岡本直己(35=中国電力)2時間14分55秒

(11)上門大祐(25=大塚製薬)2時間15分8秒

(12)山本浩之(33=コニカミノルタ)2時間15分52秒

(13)河合代二(27=トーエネック)2時間15分56秒

(14)設楽悠太(27=ホンダ)2時間16分9秒

(15)堀尾謙介(22=トヨタ自動車)2時間16分21秒

(16)山本憲二(29=マツダ)2時間16分44秒

(17)神野大地(25=セルソース)2時間17分40秒

(18)木滑良(28=MHPS)2時間18分51秒

(19)谷川智浩(30=コニカミノルタ)2時間18分56秒

(20)岩田勇治(31=MHPS)2時間19分45秒

(21)村沢明伸(28=日清食品グループ)2時間19分52秒

(22)福田穣(28=西鉄)2時間19分55秒

(23)佐藤悠基(32=日清食品グループ)2時間20分13秒

(24)藤川拓也(26=中国電力)2時間20分35秒

(25)今井正人(35=トヨタ自動車九州)2時間21分15秒

(26)園田隼(30=黒崎播磨)2時間21分51秒

(27)井上大仁(26=MHPS)2時間22分10秒

  DNF 高久龍(26=ヤクルト)

  DNF 荻野皓平(29=富士通)

  DNF 宮脇千博(27=トヨタ自動車)


◆ゴール 明治神宮外苑 中村が優勝。2位に服部がゴールし五輪内定


◆41・9キロ 服部が大迫をとらえ2位浮上。中村は引き離す


◆41・3キロ 中村がスパートし大迫を引き離しにかかる。大迫はやや遅れる


◆41・2キロ 大迫が仕掛け先頭の中村をとらえ並走


◆40キロ 富久町西交差点 先頭の中村が2時間5分10秒で通過。服部、大迫は4秒差。橋本は10秒差。大塚は12秒差


◆39・2キロ 中村がスパートをかけ集団先頭に


◆38・9キロ 中本、竹ノ内が先頭集団から遅れる。集団先頭に橋本が立つ


◆38・1キロ 先頭集団は横に大きく広がり勝負の駆け引きに入ったか


◆37・8キロ 先頭集団から藤本が遅れ、8人に


◆37・4キロ 上りに入ったところで2位集団が独走の設楽をとらえる。先頭は鈴木。設楽は集団から遅れる


◆36・0キロ 先頭の設楽に2位集団が迫る。設楽は振り返って確認するが足どりは重く1キロ3分20秒のペース


◆35キロ 神保町交差点付近 トップ独走の設楽が1時間48分40秒で通過。5キロのラップは16分54秒と大幅ダウン。9人の2位集団は35秒差に迫る


◆32・8キロ トップ独走の設楽のペースがダウン。1キロのラップは3分19秒。竹ノ内佳樹が追いついき9人となった2位集団とは56秒差


◆31・0キロ 中本が2位集団に追いつき先頭に立つ


◆30キロ 淡路町交差点 トップ独走の設楽のペースは落ち1時間31分41秒で通過。2位集団は1分17秒差で通過


◆28・4キロ 日本橋 トップ独走の設楽が1時間26分30秒で通過。2位集団は橋本が先頭で1分31秒差で通過。


◆26・4キロ 大塚、橋本が2位集団に追いつき7人に。中本、竹ノ内も迫る


◆25キロ 芝郵便局前交差点 トップ独走の設楽が1時間15分32秒で通過。


25キロ過ぎで首位を独走する設楽(撮影・小沢裕)
25キロ過ぎで首位を独走する設楽(撮影・小沢裕)

◆24・5キロ 2位集団から服部が先頭に立ちペースをあげる。大塚、橋本、中本、佐藤らの7位集団が5秒差まで追い上げる


◆24・0キロ 2位集団に藤本が追いつき5人に。先頭の設楽とは1分50秒差


◆20キロ 日本橋高島屋前 トップ独走の設楽が1時間4秒で通過。鈴木が先頭を走る大迫、服部、中村の4人の2位集団は1分56秒差で通過。井上は3分8秒差で通過


◆18・0キロ 設楽のトップ独走続く


◆17・5キロ 2位集団は鈴木、大迫、服部、中村の4人。神野は遅れ6位。井上も遅れた


◆15キロ 吾妻橋交差点付近 トップ独走の設楽が45分6秒で通過。ペースは落ちたが日本最高を1秒上回るペース。大迫、服部、神野ら17人の2位集団は2分13秒差。井上、今井はやや遅れている


◆12・7キロ 神野、山本が集団から抜け出すが、大迫、服部らの集団に追いつかれる。集団は縦長になり、分裂し始める


◆12・5キロ 村沢が給水で転倒し集団から遅れる


◆10キロ コレド日本橋前 トップ独走の設楽が29分52秒で通過。日本最高を上回るペース。沿道の声援に左手を上げて応えた。2位集団とは1分44秒差。集団先頭は井上。谷川が遅れ集団は28人


◆7・5キロ 設楽の独走続く。集団先頭に藤本が出てペースを上げる。大迫、堀尾らが集団先頭。井上は集団後方。


◆5キロ 飯田橋交差点手前 トップ独走の設楽が14分55秒で通過。集団とは1分差。集団後方の谷川が給水の際に転倒


◆3キロ 設楽がトップ独走。集団先頭は佐藤、村沢。大迫は集団前方に位置。


◆1キロ トップ独走の設楽が3分で通過。集団とは15秒差。設楽は宣言通りに「先行逃げ切り」を仕掛けた


スタートから積極的に前に出る設楽(右から2人目)(撮影・河野匠)
スタートから積極的に前に出る設楽(右から2人目)(撮影・河野匠)

◆500メートル 設楽がトップ独走。集団から追走する選手はない。


◆100メートル 設楽が集団から飛び出し独走。一気に引き離す


一斉にスタートする男子選手たち(撮影・鈴木みどり)
一斉にスタートする男子選手たち(撮影・鈴木みどり)

◆スタート地点 明治神宮外苑 スタートは予定より遅れ、午前8時52分、五輪切符を目指し、30選手が一斉にスタート。ほとんどの選手が帽子をかぶっているが、設楽はかぶらず。天候は晴れ、気温25度、湿度72%、風速2メートル。ゴール時には気温は27度まで上昇するもよう。



◆展望

大迫、設楽、井上、服部の「4強」を中心に争われそうだ。2時間5分50秒の日本記録を持つ大迫はスピードとスタミナを兼ねる。ただ、記録は関係ないレースだけに、他選手からマークをされる存在だ。設楽は7月のゴールドコーストで2時間7分50秒と好調。18年ジャカルタ・アジア大会金メダリストの井上は暑さに強く、耐久戦が予想されるMGCにも向く。服部は課題の終盤で粘れるかが、ポイント。トラックで実績がある佐藤も好調。37キロ以降に上りが続くだけに3代目山の神こと神野も中盤で粘れば、一発ある。


◆男子出場選手◆

※タイムは自己記録


大迫傑(27=ナイキ) 2時間5分50秒「ラスト5キロからレースが動く」

設楽悠太(27=ホンダ) 2時間6分11秒「前半10キロ自分のリズムで走る」

井上大仁(26=MHPS) 2時間6分54秒「坂の仕掛けに耐えて勝負する」

服部勇馬(25=トヨタ自動車) 2時間7分27秒「安定した結果を出すのが強み」

今井正人(35=トヨタ自動車九州) 2時間7分39秒「勝負どころで攻めの走りする」

藤本拓(29=トヨタ自動車) 2時間7分57秒「それなりに楽しみ見い出し走る」

木滑良(28=MHPS) 2時間8分8秒「最後5キロ走り切れば勝機ある」

中村匠吾(26=富士通) 2時間8分16秒「最後の2・195キロが勝負になる」

中本健太郎(36=安川電機) 2時間8分35秒「最年長。国際大会経験生かす」

山本憲二(29=マツダ) 2時間8分42秒「30人いるので気を抜かず集中」

宮脇千博(27=トヨタ自動車) 2時間8分45秒「最後まで気を引き締めて走る」

佐藤悠基(32=日清食品グループ) 2時間8分58秒「ラスト1メートルまで優勝争いする」

山本浩之(33=コニカミノルタ) 2時間9分12秒「MGC獲得した粘りを見せる」

上門大祐(25=大塚製薬) 2時間9分27秒「前半と後半の坂が勝負になる」

橋本崚(25=GMO) 2時間9分29秒「今大会はしっかり調整できた」

岩田勇治(31=MHPS) 2時間9分30秒「どんな状況でも引かない走り」

園田隼(30=黒崎播磨) 2時間9分34秒「仕掛けがある上り坂の勝負に」

荻野皓平(29=富士通) 2時間9分36秒「粘りで五輪出場権を獲得する」

村沢明伸(28=日清食品グループ) 2時間9分47秒「一発勝負。最初から最後まで」

福田穣(28=西鉄) 2時間9分52秒「いつも通り粘り生かして走る」

竹ノ内佳樹(27=NTT西日本) 2時間10分1秒「1キロ1キロ大切にして走りたい」

高久龍(26=ヤクルト) 2時間10分2秒「ゴールまで集中力切らさない」

大塚祥平(24=九電工) 2時間10分12秒「35キロ過ぎ疲れるので準備する」

神野大地(25=セルソース) 2時間10分18秒「積み重ねた成果を発揮したい」

堀尾謙介(22=トヨタ自動車) 2時間10分21秒「2回目だがスタミナ自信ある」

鈴木健吾(23=富士通) 2時間10分21秒「しっかり走り込み準備できた」

藤川拓也(26=中国電力) 2時間10分35秒「ケガなくタフなレースが得意」

河合代二(27=トーエネック) 2時間10分50秒「余計なことを考えず無でいく」

岡本直己(35=中国電力) 2時間11分29秒「最後5キロの上り勝負できれば」

谷川智浩(30=コニカミノルタ) 2時間11分39秒「水道橋の上り坂が大事になる」


※一色恭志(25=GMO)が調整不足のため欠場