設楽悠太(27=ホンダ)は、会見で宣言したとおり、スタートから飛び出した。一時は、第2集団に2分以上の差をつけ、35キロまでは独走状態。しかし、35キロ過ぎ、がくっとスピードが落ち、37キロ過ぎに、第2集団にのみ込まれ、そのままあっという間に抜き去られた。

結果は14位で、タイムも2時間16分9秒と惨敗。それでも「やりきった」と言葉少なに語った。足に疲れを感じたのは「25キロです」。何とか踏みとどまろうとしたが、そこら辺は「覚えていない」。レースを終えて「休みたいです」。

まだ、設定記録、2時間5分49秒を破り、東京五輪代表3枠目を狙う方法もあるが「今は考えたくない」。「これまでの中で、1番、きつい経験か」という問いには「そうですね、はい」と答えるのが精いっぱい。

泥臭さと無縁で、その振る舞いから「宇宙人」、「異端児」と呼ばれた設楽だが、その時は、普通に疲労とショックの色が隠せなかった。