世界選手権の男子400メートルリレーの予選で、日本が入った2組は史上最高レベルだった。日本は37秒78の日本歴代3位のタイムをマークしたが、順位は2着。6着だったカナダは37秒91を出しながら、着差で敗退。37秒台を出しながら、決勝に進めないのは史上初だった。

1着の南アフリカは秘めていた可能性を開花させた。ナショナルレコードを0秒59更新。アンカーは今大会100メートル4位のアカニ・シンビネ。第3走者にも200メートルで19秒69の自己記録を持つクラレンス・ムニャイがいた。かねて個の力は定評があったが、バトンワークが悪かった。それがスムーズに流れれば、ナショナルレコードの大幅更新も不思議ではなかった。

37秒79の3着で予選を通過した中国もナショナルレコードを0秒03上回った。関係者によると、日本のバトン練習を、日本陸連の科学委員会が撮影し、データの分析している時、その様子を中国チームのスタッフが後ろから撮影している姿が何度か目撃されているという。、日本の強さを知り、打倒日本に燃えている模様。100メートルで9秒91の蘇炳添、200メートルの19秒88謝震業と、ともにアジア記録を持つタレントも揃う。

37秒88の4着フランス、37秒91の5着のオランダまでは決勝に進出した。リオデジャネイロ五輪銅メダルのカナダは、37秒91ながら、0秒005秒及ばず、敗退となった。今大会の100メートル銅、200メートル銀メダルのデグラッセ、200メートル6位のアーロン・ブラウンを擁しながら、決勝には進めなかった。予選1組でも前回優勝の英国が37秒56で1着、米国が3着で突破。ウサイン・ボルト引退後初の世界選手権となったジャマイカは5着で敗退した。

 

<予選2組>

1 南アフリカ 37秒65 アフリカ記録

2 日本 37秒78 日本歴代3位タイ

3 中国 37秒79 ナショナルレコード

4 フランス 37秒88 シーズンベスト

5 オランダ 37秒911

6 カナダ 37秒916

7ドイツ 38秒24

8ナイジェリア 失格