関東学生陸上競技連盟は3日、第97回箱根駅伝(往復10区間217・1キロ)のコース沿道観戦者数が、大会本部の調べで約18万人だったと発表した。昨年の前回大会は121万人が詰めかけており、沿道応援の自粛を要請した今年は約85%減となったという。

有吉正博会長名で「本大会の開催に当たり、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、新聞やテレビ、ラジオ、交通広告、箱根駅伝の公式サイトなどを通じ、沿道での観戦や応援を控えていただくよう広く呼びかけてまいりました」と説明した。

合わせて、沿道の警備スタッフを増強して配置したり、学生補助員がプラカードを掲げたりして、立ち止まって観戦しないよう呼び掛けたという。特に混雑が予想される東京・大手町、箱根・芦ノ湖のスタート&フィニッシュ地点と各中継所では立ち入りを規制して対応した。

最後に「今回、沿道の観戦者数が大幅に減少したのは、多くの皆さまに、こうした呼び掛けにご理解をいただいた結果だと考えています。皆さまのご理解とご協力に感謝申し上げます」と締めくくった。

また、日隈広至副会長も取材に応じ、こう語った。

「何とか皆さまの協力を得て大会を開催できた。感染症対策を取ってやってきた。観戦者数は約18万人。この大会を三十数年、見てきた中でも少なく感じた。テレビだと重なって見えるから空間がないように感じるが、実際にはスペースはあった。いつも混雑する小涌園や横浜駅など、ビックリするぐらい少なかった。テレビ中継が始まる前よりも少なく感じた。皆さんにご協力いただいたことで、今大会にこぎつけられたのかなと思う」

※過去10年の沿道観戦者数(大会本部調べ)

2011年 112万人

2012年 118万人

2013年 119万人

2014年 126万人

2015年 121万人

2016年 120万人

2017年 118万人

2018年 120万人

2019年 124万人

2020年 121万人