デーデー・ブルーノとは何者? 注目の陸上の日本選手権(大阪・ヤンマースタジアム長居)男子100メートル決勝10秒19で2位、この男。陸上短距離に詳しいファンの方はもちろんご存じかと思いますが、一般的には少し馴染みが薄いであろう名前。そのデーデーの基礎情報を紹介します。

1999年(平11)10月7日生まれの東海大4年生。自己記録は100メートルが10秒20、200メートルが20秒77です。今回の日本選手権は予選2組(向かい風2・3メートル)は10秒29、準決勝2組(向かい風0・4メートル)は10秒21。ともに2着で、1着だったのは絶好調の多田修平(25=住友電工)。その差は予選が0秒03、準決勝が0秒04でした。

ナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、陸上を始めたのは長野・創造学園高2年時。実はもともとサッカーをして、ポジションはサイドバック。ただ、本人いわく「駄目だった」。それで1年生の秋頃に部活を辞めてしまったそうです。

そこからは放課後は飲食店でバイトという生活を5カ月ほど。「キッチンでハンバーグ作ってました。たしか時給880円とかだったと思います」。

しかし、体を動かすのは大好きで足はもともと速かったので、2年時に陸上部に入ったそう。その当時から技術はまだまだ不足していましたが、素質は光っていました。高3の7月に行われた長野県選手権では向かい風0・6メートルの中、10秒45をマークし、関係者から注目されていました。

東海大入学後は故障に悩まされた時期もありましたが、日本選手権では見事に初となる決勝に進出。向かい風に強いのも特徴です。