<ニューヨークシティー・マラソン>◇7日◇ニューヨーク
チリの鉱山落盤事故で救出された作業員33人のうちの1人、エディソン・ペニャさん(34)が参加し、AP通信によると約6時間かけて完走した。
スタート前「若い人に走ることを勧めたい。人間は走ることで自由になれる」と話していたペニャさんだが、初のフルマラソンを走りきり、自ら実践した。
地上に引き上げられた際にかけていた黒いサングラス姿で出走。しばらく堅実なペースで走ったが、痛みからか一時、両ひざを氷で冷やしながら歩く場面もあった。それでも最後にはチリの国旗をたなびかせながらゴールに到達した。
ペニャさんは地底に閉じ込められていた時「(地下生活の)不安を振り払い、頭をすっきりさせる」ため、走ることを決意。APによると、作業用のブーツをかかと部分で切った特製の運動靴をはき、木の重しを腰につけて1日最長約10キロ走り「ザ・ランナー」と呼ばれた。
主催者は、ペニャさんを特別招待客として招こうとしたが、本人の強い希望でランナーとして走ることになった。