陸上男子短距離の元世界選手権王者、タイソン・ゲイ(米国)が14日に電話で記者会見し、自身が禁止薬物に陽性反応を示したことを明らかにした。薬物の種類は不明。ロイター通信などが報じた。来月モスクワで開催される世界選手権は欠場する。

 30歳のゲイは12日に米国の反ドーピング機関から連絡を受け、5月に採取した検体から禁止薬物が検出されたことを知らされたという。競技力を向上させる薬物を使用した覚えはないと主張し「いかなるうそもついていない」と涙声で話した。今後、B検体の検査をする。

 2007年の世界選手権で100メートル、200メートルの2冠。近年は故障に悩まされたが、今季は6月の全米選手権で100メートルを9秒75の今季世界最高で制すなど好調だった。