アテネ五輪女子マラソンの金メダリスト野口みずき(33=シスメックス)が1日、米コロラド州ボルダーでの高地合宿へ向けて大阪空港から出発した。約90日間走り込み、ロンドン五輪選考レースとなる来年1月29日の大阪国際へ出場予定。「ワクワク感が強くなってきた。(大阪は)2時間21、22分で走りたい。故障前の走りができれば」と声を弾ませた。

 左脚痛に苦しんだが、先月の実業団女子駅伝西日本大会で約10カ月ぶりに復帰。3区10・2キロで区間賞の快走を見せた。マラソン界に“不在”だった3年間を「ケニアとかエチオピアがマラソンで力をつけてきた」。今夏の世界選手権はケニア勢が表彰台を独占。「日本も若手がもっと出てきてくれたらいいし、ケニアがチームワークで勝ったように、チームジャパンとしてベテランが引っ張っていきたい」と気合を込める。

 海外合宿は左脚を痛めた北京五輪直前の08年8月スイス合宿以来。大阪で「直接対決」の可能性もある福士(ワコール)や渋井(三井住友海上)を「気になりますけど、私は私で」。20日はオランダの15キロレースに出場し、12月中旬に帰国予定。「駅伝で復活と言われてますが、マラソンでしっかり走って復活だと思う」と自信を取り戻している。【近間康隆】