その他注目選手紹介
米国以外にもスーパースターは何人も存在する。NBAの取材を続ける真田薫が、今大会を盛り上げそうな選手たちを、独特の切り口で紹介します。
選手名 | ポジション | 身長 | 体重 | 生年月日 | 所属チーム |
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エマニュエル・ジノビリ | ガード | 198 | 93 | 1977年7月28日 | サンアントニオ・スパーズ |
04-05年のファイナルで、ある中国人女性メディアが、腕に「I Love Manu!!」とフェイク・タトゥを入れて取材に臨んだほどの色男。それもそのはず、祖国アルゼンチンからイタリアリーグへ渡り、02年には全ヨーロッパのベストプレーヤーに選ばれたジノビリは、NBA入りする前までは、ここ一番に力を発揮するチームの花形スターだったのだ。 左利きのSGで、テンポの速いバスケットボールを得意とする。13歳ごろまでに徹底的にマン・ツー・マンを鍛え上げるアルゼンチンのバスケットボール教育の申し子として、1on1スキルは非常に高く、アグレッシブなドライブが得意。「タンゴの国」独特のもの!?と思われる緩急自在なステップさばきとリズムで、相手のディフェンス網を次々に翻弄していく姿は、周囲のため息を誘う。 既にNBAのオールスターにも選ばれ、スパーズでも2度の優勝を経験した。華麗なステップで前評判1位のアルゼンチンを優勝に導き、日本でも女性ファンを増やせるか!? |
選手名 | ポジション | 身長 | 体重 | 生年月日 | 所属チーム |
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トニー・パーカー | ガード | 188 | 80 | 1982年5月17日 | サンアントニオ・スパーズ |
恋の都パリ育ちの正統派色男。現在、7歳年上の米女優エバ・ロンゲリアと熱愛中のパーカーは“バカップル・モード”全開だが、バスケットボールにおいては、早期英才教育を受けた希有なプレーヤーである。17歳でパリのプロリーグでデビューし、2000年のヤングメン・ヨーロッパ選手権で優勝。01年にNBAスパーズ入りし、2年目で優勝を果たした。今季はオールスターにも選出され、いまだ成長を続けている。 素晴らしいクイックネスを持つPG。積極果敢にゴールに向かい、得意のフィンガー・ロール・レイアップでフィニッシュするのがお得意のパターンだ。ペイントエリアでの得点では、NBA内でもトップを競っている。いぶし銀のスタイルを好む玄人集団のスパーズは、元米国代表のティム・ダンカンを中心に組み立てられているが、フランス代表では思う存分、パーカーの持ち味を発揮できるに違いない。「日本でのショッピングが楽しみ」というのも、さすがパリ仕込みのお洒落さんらしい。 ※トニー・パーカーは大会直前の練習試合で右手親指を骨折し、メンバーから外れた。 |
選手名 | ポジション | 身長 | 体重 | 生年月日 | 所属チーム |
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ダーク・ノビツキー | フォワード | 213 | 111 | 1978年6月19日 | ダラス・マーベリックス |
ドイツが生んだ素晴らしいビッグマン、ダーク・ノビツキー。213センチの長身からは信じられない俊敏さを持ち、PGのようなボールハンドリングで、ときにはドライブもこなしてみせる。走力も兼ねそろえ、3ポイントシュートも得意。乗せたら止められないオールラウンダーだ。 つい最近までは、品行方正で穏やか、サラサラな金髪が「王子風味」な、優雅なヨーロピアンだと思っていたが、今季のファイナルではヒートと熱い戦いを繰り広げ、ついでに熱いキック!? も披露するなど、激情的な一面も見せた。 こてこてハードコアを誇る米国のブラックメンたちからも「Dirk is my man!!」と一目も二目も置かれるほど、そのタフな精神力はリスペクトを受けている。 02年の世界選手権でMVPを受賞した逸材は、今回は、NBAファイナルで敗れた悔しさを晴らそうと、闘志満々のゲームを展開するだろう。グループラウンドでは日本と同じグループB。どうか広島の機材を蹴飛ばさないでいただきたいものだ。 |
選手名 | ポジション | 身長 | 体重 | 生年月日 | 所属チーム |
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姚明 | センター | 226 | 134 | 1980年9月12日 | ヒューストン・ロケッツ |
現在のNBAで、シャキール・オニールに迫れる唯一のセンターと言われる姚明は、中国5000年の歴史が生んだ逸材だ。ドイツ代表のダーク・ノビツキーと並んで、米国のワイルド・メンから尊敬もされている。 両親ともに長身のバスケ選手。本人の身長も226センチと、サイズ、才能ともにしっかり受け継いだサラブレットである。ドラフト全体1位指名でNBA入りし、新人王を獲得。ファン投票1位を含む4度のオールスター選出、しかも総得票数でマイケル・ジョーダンを上回ったほどの人気ぶりで、CM出演も数知れない。 ゴール周辺でのプレーが止められないのはもちろんのこと、滑らかな中距離のジャンプショットを、どこのアングルからも決めてくる。ビッグマンとしては考えられないほどの広い視野を持ち、パスセンスも秀逸。頭脳的なプレーもできる。 隣に並んでみると、まさしく遠近法を無視した大きさの姚だが、母国中国では、波止場を背にした“石原裕次郎風”ブロマイドやポスターなどが飛ぶように売れ、ヒューストンで開催された今季のオールスターでは、空港のおじさんに「おお、お姉さんは、姚を追いかけて中国から来たのかねえ~」と勝手に決めつけられるほどの大スターである。ロケッツのチームメートから仕込まれたブラック・イングリッシュもぜひ、日本で披露していただきたい。 |
選手名 | ポジション | 身長 | 体重 | 生年月日 | 所属チーム |
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パウ・ガソル | フォワード | 213 | 108 | 1980年7月6日 | メンフィス・グリズリーズ |
スペインが誇るビッグマン、パウ・ガソルは01年にNBA入りし、欧州出身選手としては初の新人王を獲得した。メンフィス・グリズリーズという地味なチームにいながら、素晴らしい存在感を放つスター性を備えている。 NBA入り当初は短髪で、つぶらな瞳をしたクリーンな優等生イメージだったが、近年、何か心境の変化が起こったのか!? ワイルドなライオン・ヘアにあごひげという、ロックな感じへとイメチェンを図った。 ゴール下での強さは際立っており、打点の高いフックショットは、だれもブロックできない。コート全体を走り回れる走力、スタミナもあり、迫力満点、破壊力抜群の動きを披露する。 同じグループBの日本をどれだけ苦しめるのか? また、安定した力があるものの、84年以来、国際大会でのメダルを獲得していないスペインを表彰台に上げることができるのか…必見! |
※身長はセンチ、体重はキロ