<全国高校バスケット選抜優勝大会:八雲学園91-65和歌山信愛女短大付>◇女子1回戦◇23日◇東京体育館

 男女24試合が行われ、開催地枠で初出場した女子の八雲学園高(東京)が、4年連続11度目出場の和歌山信愛女短大付(和歌山)を下し、2回戦に進出した。24日は女子2回戦16試合、男子1回戦12試合が行われる。

 八雲学園の選手は、Jリーグ浦和の阿部勇樹(28)のサイン入りシューズで走りまくった。桜井美周(みちか)アシスタントコーチ(38)は阿部の実姉で、大会1週間前には阿部本人が激励に訪れ、1人1人のシューズにサインをしたという。主将の古橋佳子(3年)は「話はできなかったのですが、このサインで力をもらいました」と話した。

 阿部の激励を受け、初めての全国大会でも、気後れすることはなかった。開始早々、加島葵(3年)の3点シュートが決まり、立て続けにゴール。守りではマンツーマンで相手の攻めを封じ、前半だけで30点の大差をつけた。加島は3点シュート5本を含む27得点と大活躍した。

 東京には東京成徳大高、実践学園など全国大会の上位に進出する強豪がひしめく。これらのチームに全国切符を阻まれ続けた。指導30年目で全国初勝利となった高木優子監督(52)は「すごく高い壁がありましたからね。この勝ちは重みがあります。出るからには東京代表として1回で負けるわけにはいかなかった」と話す。古橋主将も「せっかくもらったチャンス。感謝の気持ちを込めて、しっかり勝っていきたい」と意気込んだ。【飯塚誠】