ブノワジャパンの快進撃が止まらない。11月30日~12月2日まで、ドイツ・ベルリンで開催された自転車トラックW杯第3戦女子ケイリンで、ガールズケイリンの小林優香(24=福岡)が銅メダルを獲得した。女子ケイリンでのメダルは日本勢初の快挙。太田りゆ(24=埼玉)も同種目7位。男子とともに女子も東京五輪出場に大きく前進した。

小林優香(右)が女子ケイリンで銅メダルを獲得した
小林優香(右)が女子ケイリンで銅メダルを獲得した

小林優香が、W杯女子ケイリンで日本勢初の銅メダルを獲得した。「メダルを取れたことは素直にうれしい。去年1年はすごく悔しい思いをしてきて(今シーズンの)最初の2戦も悔いの残るレースだったので、ここできっかけがつくれてよかった」と、喜びのコメントを寄せた。

15年にガールズグランプリを制した女王が、執念の走りを見せた。決勝は今春、日本で活躍してW杯第1戦ケイリン金メダルのロリーヌ・ファンリーセン(31=オランダ)のスパートを懸命に追った。3車並走の真ん中、外には日本で圧倒的な強さを誇ったステファニー・モートン(27=オーストラリア)が迫るきゅうくつな展開。だが、外のモートンが失速する一方、小林は好位を死守し、最後は最内を狙ってメダルをつかんだ。

チームでも特に厳しい指導を受けてきたブノワ・ヘッドコーチの申し子だ。「(ブノワは)最初は嫌いでした。でも、今は何でも話せる」と笑う。東京五輪の夢を追い、バレーボールで進んだ大学を中退して競輪学校に入った。日本で走れば1000万円以上は確実に稼げるが、今は競技1本。レース後、ほめられることも少なく何度も泣かされながらも、ブノワに食らいついた。メダルを手にし「精神的な部分は良かった」。脚力アップはもちろん、メンタル面の強化、何よりブノワとの絆がもたらした銅メダルだ。

「このメンバーの中でメダルを取れたのはうれしいし、欲を言えば違う色のメダルが良かった」。そう、頂点に手が届く位置まで来た。レース後にはアメリカに飛びマイアミで合宿中。「もう1段階パワーアップしたい。この気持ちをルーティーンとして、しっかりとアジア選手権でもメダルを取りに行きたい」。世界の表彰台からは、アジア女王の座がはっきりと見えていた。