寒暖差が激しい今日この頃。
もう少しで梅雨が始まり、どんよりした気分になることもあると思う。
以前のコラムでも書いたことがあるが、私は低気圧に左右されやすいタイプだ。
特に30歳を過ぎたあたりから天気が悪くなる前から身体の不調を感じることが多々あり、今も身体の怠さ、無気力感、食欲不振、ずっと眠いなど、月経前症候群(PMS)のような感覚に見舞われる。
「気象病」と呼ばれることが多いこれらの心身への不調は、気圧の急激な変化によってストレスを感じることで自律神経が活性化することが理由と言われている。
自律神経にはご存知の通り【交感神経】と【副交感神経】の2種類がある。
2種類の大きな違いは、交感神経は活動的な時に優位になり、副交感神経はリラックスしているときに優位に働くという点だ。
交感神経はおもに日中に活発に活動している時や緊張やストレスを感じたときにも活発化し、副交感神経は夕方以降少しずつ優位になっていき夜間の就寝中は特に身体の回復に寄与する。
天気や気温の変化が大きいと、自律神経によって体内の環境を整える対応が追い付かなくなりバランスが乱れてしまうそうだ。そのため低気圧になると身体にストレスがかかりやすく交感神経が活発になることで血管が収縮し、頭痛や関節痛などに見舞われることがある。私も小学生の頃に骨折した場所がいまだに痛む時がある。
また、雨が降ったり気温が上がると副交感神経が活発になることで血管が拡張し、無気力や眠気、片頭痛といった症状に陥りやすくなるそうだ。特に女性の場合は生理周期によるホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れやすい。こう考えると人の身体は繊細だ。
気候の変化、自律神経、ホルモンバランスなどは目に見ては感じにくく、それぞれの体調や年齢によっても異なるためセルフコントロールが必要となる。
私はこれらの症状を軽減するために、下記の事柄を意識している。
(1)規則正しい生活を心掛け、バランスの良い食事を取ること
(2)十分な睡眠をとること
(3)午前中、日光に当たること(※雨季の場合には室内で身体を動かすのでも効果的)
(4)40~41度の湯船で温まり、発汗を促すこと
(5)耳のマッサージをする(※ぐるぐると回したり、引っ張ったりするだけでも効果的)
(6)夜は副交感神経を優位にする心掛けをすること
どれも日常生活の中で取り組めることなので、悩んでいる方はぜひ試していただきたい。
最近、私は新たにアロマを使ったリラックス方法について勉強中だ。
日本ではまだそこまで浸透はしていないが、アメリカやヨーロッパではアロマオイルが処方箋になっているくらい重要視されている。
いわば、薬や漢方と同じくらい人体に影響があるものだと思う。
アロマと聞くと「アロマディフューザー」で嗅覚からリラックスできたり、「アロママッサージ」で触覚でリラックスを促したりするのが主流だと思うが、実はサプリメントや飲料水もある。
種類も豊富でその時々の身体の状態やメンタルの状態で使い分けができるので、スポーツ選手はもちろん、身体の不調に悩んでいる方にもオススメしたい。
これからの季節、自律神経が乱れるのをなるべく緩和させるために、私はラベンダーのオイルで心身のセルフケアをしていこうと思う。
(加藤友里恵=リオデジャネイロ五輪トライアスロン代表)