飛び込みの「翼JAPANダイビングカップ」まで、残り1カ月を切った。来月4日から9日にかけて行われる今大会は、「世界選手権2023福岡大会」や「第19回アジア大会」等の代表選手選考会だ。

パリ・オリンピック(五輪)へ向けての第1歩となるとても重要な大会である。会場は、東京アクアティスクセンター。東京オリンピックと同じ会場だ。コロナ禍が落ち着いてきたことから、今回は有観客での開催となる。

しかしながら、季節的にもさまざまな感染症がはやる時期。心配な方は感染拡大防止対策をし、会場へお越しいただければと思う。そして、世界を目指して戦う選手たちに大きな声援を送ってあげてほしい。そんな筆者の願いを込めて、今回は大会についての情報をお伝えしたい。

■「2023年度 翼JAPANダイビングカップ」

・4月4日(火)

12:30~12:52MIXシンクロ3m飛板飛込(公開競技)

・4月5日(水)

12:30~13:07MIXシンクロ高飛込(公開競技)

・4月6日(木)

10:00~11:18女子高飛込予選

12:20~13:17女子高飛込決勝

14:05~14:48男女シンクロ高飛込決勝

・4月7日(金)

10:00~11:23男子3m飛板飛込予選

12:40~13:41男子3m飛板飛込決勝

14:50~15:33男女シンクロ3m飛板飛込決勝

・4月8日(土)

12:10~13:16女子3m飛板飛込予選

14:40~15:32女子3m飛板決勝

・4月9日(日)

10:50~12:08男子高飛込予選

13:25~14:32男子高飛込決勝

会場の東京アクアティスクセンター
会場の東京アクアティスクセンター

毎年4月に行われる「翼JAPANダイビングカップ」。日本には、1年中使える室内の飛び込みプールは数カ所しかない。そのため、週末になると大半の選手は県外へ合宿に出かけている。私の現役時代もそうだった。

当時はまだ金沢プールが出来上がっていなかったため、鈴鹿や長野、静岡などによく合宿へ行っていた。移動は大変だったが、今思うと日常の練習の中にもメリハリがあり、充実した練習ができていたようにも思う。

現在でもそんな環境下ではあるが、選手たちは最大限の努力を積み重ね、試合に臨んできてくれるだろう。しかしながら、追い込んだ練習の疲れが溜まってくる時期でもある。試合を目前にケガや体調を崩してしまっては元も子もない。リフレッシュや休息を入れながら、試合までの期間を過ごしてほしいと思う。

そして、同時期に隣の競泳プールでは「第99回日本選手権水泳競技大会」が開催される。同じく代表選手選考会だ。競泳もコロナ禍に入ってからは有観客での大会は今回が初めて。2競技が同時開催ということもあり、会場内は久々に大きな熱気に包まれるだろう。

ようやくスポーツ界にも本来の姿が戻ってきた。どちらの大会も熱い戦いになることは間違いない。今まで水泳競技を観戦したことがない方にも、きっと楽しんでもらえるはずだ。

この機会にぜひ会場に足を運んでいただき、選手たちを間近で感じながら、臨場感あふれる興奮のひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。

(中川真依=北京、ロンドン五輪飛び込み代表)