野茂英雄

ドジャース対ロッキーズ戦で ノーヒットノーラン(無安打無得点試合)を達成した野茂英雄(左)は捕手・ピアザと抱き合う
ドジャース対ロッキーズ戦で ノーヒットノーラン(無安打無得点試合)を達成した野茂英雄(左)は捕手・ピアザと抱き合う

ドジャース野茂は9回に入って「ここまできたら『やる』」と決めた。メジャー2年目。負けん気は人一倍強い。最後の打者を2-2と追い込んだ。110球目、投げる球は決まっていた。「迷いはなかった」と試合後コメントした。必殺のフォークは、大きな弧を描いて真ん中低めに落ちた。打者のバットが空を切る。ピアザは捕球しながら既に右手を突き上げていた。日本人選手初のノーヒットノーラン達成の瞬間だ。雨の中、約2万人の観衆が残っていた。9回になると敵地にもかかわらず、マウンドへ向かう野茂にスタンディングオベーションが送られた。そして5年後、メジャー4人目の大快挙を演じる。

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<MLB・1996年9月19日掲載>