トニ・マルティン(ドイツ=エティックス・クイックステップ)が石畳区間のある、今大会最長223・5キロの第4ステージを制し、総合首位に浮上した。

 マルティンは途中でパンクして遅れたが、チームメートのマッテーオ・トレンティン(イタリア)の自転車を借りて集団に復帰。残り3・3キロ付近でその借り物の自転車でアタックをかけて先頭集団から抜けだし、そのまま逃げきった。集団は3秒差でゴールし、2位にジョン・デゲンコルブ(ドイツ=ジャイアント・アルペシン)、3位にはペテル・サガン(スロバキア=ティンコフ・サクソ)が入った。

 3秒遅れの17位でゴールし、12秒遅れの総合2位に後退したクリストファー・フルーム(英国=スカイ)は「石畳で自分の強さを見せようとは思わない。トラブルを避けるだけだ。トニーの最後のアタックは見事だった。だが、トニーはタイムトライアルのスペシャリストで、山岳ではこの位置にはいないだろう。他の強力なライバルよりは彼にマイヨジョーヌが渡って良かった。我々にとっては完璧な状況だ」と余裕を見せた。

 ジロ・デ・イタリアに続きツール・ド・フランスでも総合優勝を狙うアルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)は、残り25キロをホイールのリムが壊れた状態で走り抜き、3秒遅れの集団の19位でゴール。総合は48秒遅れの8位に付けている。

 前回大会優勝のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)は1分50秒遅れの13位、ナイロ・キンタナ(コロンビア=モビスター)は2分8秒遅れの17位。

 第3ステージで落車したファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー)は背中の椎骨を骨折し、出走しなかった。