20日開幕の自転車ロード種目の世界選手権(米バージニア州リッチモンド)で、新城幸也(ヨーロッパカー)が27日の男子ロードレース個人に出場する。

 2010年大会で日本プロ最高の9位に入り、12年ロンドン五輪は初出場で48位だった。22日の誕生日で31歳になって臨む本番へ「10年を上回りたいし、できれば表彰台を狙いたい」と意欲的に話した。

 09年に自転車が盛んな欧州に移籍した。昨年まで最高峰のツール・ド・フランスに3年連続出場と着実に経験を積んだ。今春のレースで肋骨(ろっこつ)や上腕を骨折する大けがを負ったものの、主にスペインで13日まで約3週間行われたブエルタ・ア・エスパーニャでは総合65位で走り切っている。「それまであまり走っていなかったこともあった」と実戦勘の欠如を感じさせた序盤の走りを修正し、中盤以降「自分で逃げようと思ったステージで実際に逃げることができた」と好感触を得た。

 昨年の世界選手権は途中棄権で不完全燃焼に終わった。「去年の今頃は90レースを消化していたが、ことしは56レースしか走っていない」と言いつつ「その分、心身がフレッシュ。コンディションはいい」。実戦不足を逆手に取る走りを期す日本の第一人者に注目だ。