アシスト要員のルーカス・ペストルベルガー(25、ボーラ・ハンスグローエ=オーストリア)が、ゴール前スプリントでエースのサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ=アイルランド)を置き去りにしてそのまま逃げ切り、プロ初勝利をグランツール初ステージ制覇で飾った。

 ゴール前2・2キロでベネットを引くため、縦長に伸びた集団の先頭に立ったペストルベルガーだったが、集団のスピードが上がらず残り2キロ付近から徐々に差を広げ始めた。何度も振り返りながら集団が追いつくのを待ったが、逆に残り1キロでは集団と数十メートルの差となったことで猛然とスプリント開始。スプリンター勢の猛追も届かずそのまま逃げきってしまった。最後は独走となりゴール前では勝利を確信し、ガッツポーズしながらの余裕のフィニッシュだった。

 ペストルベルガーは「ゴール前はサム(・ベネット)のためにスプリントするつもりだったが、集団が離れて差ができた。無線で『行け!』と指示があったので全力を尽くした。勝利もマリア・ローザも初めてだ」と、グランツール初出場の開幕ステージで見事にプロ初勝利を挙げた喜びを語った。豪州勢がマリア・ローザを獲得するのも初の快挙。ベネットは同タイムの9位だった。

 同タイムの2位はカレブ・イーウェン(オリカ・スコット=オーストラリア)、3位はアンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ソウダル)。

 総合首位はペストルベルガーで、4秒差で2位イーウェン、6秒差で3位グライペル。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=バーレーン・メリダ)は24位、ナイロ・キンタナ(コロンビア=モビスター)は26位でともに10秒差。