ゴール直前でクラッシュが発生し、巻き起こした世界王者のペテル・サガン(スロバキア=ボーラ・ハンスグローエ)は失格となり、ツール・ド・フランス通算30勝のマーク・カベンディッシュ(英国=ディメンションデータ)は落車して負傷し、リタイアを余儀なくされた。優勝はアルノー・デマール(フランス=FDJ)。

 ゴール前1キロでまず落車が発生。それを免れたスプリンターたちのスプリント勝負となり、ゴール前50メートルで4番手のサガンがデマールを追走し右へ膨らんだところで、その番手にいたカベンディッシュがフェンス際を突いたが、サガンの右ヒジが当たりフェンスにたたきつけられて落車。そのあおりでジョン・デゲンコルブ(ドイツ=ジャイアント・アルペシン)らも転倒した。サガンはそのままスプリントを続けたが、デマールが抜け出して優勝。サガンは2位で、3位にはアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー=カチューシャ・アルペシン)が入った。しかし、レース審査委員長が「カベンディッシュらを危険にさらした」としてサガンの失格を発表し、2位クリストフ、3位アンドレ・グライペル(ドイツ=ロット・ソウダル)となった。

 サガンは昨年まで5年連続のポイント賞(マイヨ・ベール)を獲得。今大会でも第3ステージを制し、通算8勝目を挙げていた。

 総合はゲラント・トーマス(英国=スカイ)が首位を守り、12秒差の2位にクリストファー・フルーム(英国=スカイ)、3位にマイケル・マシューズ(オーストラリア=サンウェブ)。ナイロ・キンタナ(コロンビア=モビスター)は48秒差の21位、アルベルト・コンタドール(スペイン=トレック・セガフレード)は54秒差の27位。

 新城幸也(バーレーン・メリダ)はトップと同タイムの53位で、総合は3分21秒差の100位。