<自転車:ツール・ド・フランス>◇第11ステージ◇16日◇ブザンソン〜オヨナ◇187・5キロ

 トニー・ガロパン(フランス=ロット・ベリソル)が、休息日明けの第11ステージを終盤の逃げ切りで制し、ツール初勝利を挙げた。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=アスタナ)はトップと同タイムの20位でゴールし、マイヨジョーヌ(総合1位)を守った。

 残り16キロの3級山岳の下りで、最後まで逃げていたニコラ・ロッシュ(アイルランド=ティンコフ・サクソ)が吸収され集団はひとつとなった。残り13キロの上りでギャロパンがアタックし集団から抜け出したが、残り4・3キロでマイケル・ロジャース(オーストラリア=サクソ・ティンコフ)、ペテル・サガン(スロバキア=キャノンデール)、ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド=オメガファルマ・クイックステップ)の3人に追いつかれ、やや離れて集団が迫るという展開となった。

 先頭を走る4人の中で、ガロバンが残り3キロを切ったところで再びアタック。残り3人が追えずガロバンの独走となり、残り1キロで約50メートルのリード。3人を飲み込んだ集団がゴール前で激しく迫ったが、ガロバンは何度も後ろを振り返り、ゴール直前で両手を上げガッツポーズする余裕を見せてフィニッシュラインを駆け抜けた。

 同タイムの2位にジョン・デゲンコルブ(ドイツ=ジャイアント・シマノ)、3位にマッテーオ・トレンティン(イタリア=オメガファルマ・クイックステップ)が入った。総合上位陣に変動はなかった。

 第9ステージでニバリから総合トップの座を奪い、14日のフランス革命記念日でマイヨジョーヌを着たが、たった1日で再びニバリに明け渡したガロパンは「信じられない。勝つというのは本当に素晴らしい」と喜んだ。

 新城幸也(ヨーロッパカー)は18分25秒遅れの133位で、総合は1時間28分16秒遅れの110位。